【座禅の歴史】臨済宗と曹洞宗を通じて、座禅が日本に伝わるまで

最終更新:2018年04月03日 公開:2018年02月10日
  

最近、座禅を通して、
「気分をリフレッシュしたい」
「自分を見つめ直したい」
という人が増えてきました。

カジュアルな座禅会も増え、座禅に親しみやすくなっています。

でも、

”どうやって座禅は日本に伝わったの?”
”そもそも誰が座禅を始めたの?”


ということを知らない方も多いのではないでしょうか?

実は、座禅はインドから日本へ長い時間をかけて伝わってきたのです。
今回は、そんな座禅が伝わってくるまでのエピソードをお届けします!


この記事の書き手
ホトカミライター

村上 太郎


神社お寺を知ってもらうため、100年後も読まれる記事を目指しています。毎朝の坐禅が日課。

    目次

  1. 2500年前、座禅で悟りを開いたお釈迦さま
  2. 中国に伝わる座禅 だるまさんのルーツ達磨大師
  3. 中国への修行、禅を学びに 栄西と道元
  4. おわりに

2500年前、座禅で悟りを開いたお釈迦さま


お釈迦さま

仏教を開いたお釈迦(しゃか)さまは、悟りを開くために苦行をしていました。
苦行とは、身体を痛めつける事によって自らを高めようとする修行です。

一番つらい修行は、
「週に米一粒しか食べず、呼吸を止める」というものでした。

お釈迦さまはついに悟りを開くことができませんでした。

「苦行では悟りを開くことはできない」

そう思ったお釈迦さまは、苦行の仲間から離れ、ものごとを見つめ直すことにしました。

菩提樹(ぼだいじゅ)という大きな木の下に、草を敷いて、足を組んで座り、息を整えます。

これが仏教においての座禅の始まりでした。

座禅を組み続けていると、いろいろな誘惑がお釈迦さまにおそいかかりました
欲望、嫌悪、愛執、恐怖、疑いが、悪魔の姿となって悟りの邪魔をするのです。

しかし、こうした心の動きに惑わされず、
座禅を組み続けること、なんと7日間。

12月8日の明け方に、
お釈迦さまは悟りを開きました。

お釈迦さまが座禅をして悟りを開いたことから、
仏教では座禅が大切にされています。

今でもお寺では、12月のこの時期になると、
集中して座禅をする習わしがあります。


中国に伝わる座禅 だるまさんのルーツ達磨大師


中国が梁(りょう)の時代(5世紀ごろ / 西暦400年頃)に、
仏教に熱心な武帝(ぶてい)という皇帝がいました。

武帝はお寺をたくさん作り、仏教に多くのお金を支援しました。

ある日、武帝は、インドから偉いお坊さんがやってきたという話を聞きつけます。

お坊さんの名前は ”達磨大師(だるまだいし)”


達磨大師

武帝は達磨大師を宮廷に呼び、面会しました。

武帝は聞きました。
「私はお寺を作り、お金を支援してきました。どんなご利益がありますか?」

達磨大師は答えます。
「ご利益などありません」

武帝は、多くのお金を払ったにもかかわらず、ご利益がないとする達磨大師の答えに納得しませんでした。

仏教を伝えるべき相手が見つからなかったと思った達磨大師は、
都を離れ、人里離れた山寺にこもります

嵩山少林寺(すうざんしょうりんじ)

少林拳という武道でも知られているお寺です。

達磨大師はそこで、9年間もの間、座禅の修行を続けることになります。

この達磨大師が座禅を組む姿が、人形のだるまになりました。


だるま

9年後のある日、達磨大師に教えを聞きにきた一人のお坊さんがいました。
達磨大師は座禅の最中。お坊さんに気づいていない様子。

その様子を見たお坊さんは、突然みずからの腕を切り、達磨大師の前に投げ出しました

達磨大師はあらわれた腕におどろき、座禅をやめてしまいます。
お坊さんの姿を見た達磨大師は、その覚悟を知り、禅の道を教える決意をします

このお坊さんが達磨大師の跡を継ぐことになる、慧可(えか)でした。

禅宗はその後、中国で広く受け入れられる仏教の宗派となります。


中国への修行、禅を学びに 栄西と道元


達磨大師が中国にきてから600年後の11世紀頃、
中国ではすっかり禅宗が広まっていました。
そのころ、日本へ禅宗を広める、二人のお坊さんが生まれました


臨済宗の栄西


本格的な禅宗である臨済宗(りんざいしゅう)を
初めて日本に取り入れたのは栄西(えいさい)
でした。

栄西は神社の生まれでしたが、14歳のとき天台宗のお寺に出家をします。

優秀な栄西は、天台宗の教えを学ぼうと、27歳と46歳の二度も中国へと渡ります

しかし、入国拒否などの問題が発生して、
栄西は二度とも当初の目的を果たすことができませんでした。

そこで栄西は、もともとの目的を変えて、
当時中国で広まっていた禅宗のうちの一つ、臨済宗の修行を始めました

5年の修行ののち、師匠からのお墨付きをもらった栄西は、日本に帰ります。

ちなみに、このとき、お茶を日本へ持ち帰ったのも栄西だったと言われています。

帰国した栄西は、京都では建仁寺(けんにんじ)、鎌倉では寿福寺 を開き、臨済宗を広めていきました。


建仁寺

曹洞宗の道元


一方で、曹洞宗(そうとうしゅう)を開いた道元(どうげん)は、貴族の生まれでした。

不幸にも道元は幼いころに両親を亡くしてしまいます。
13歳の頃には出家をし、その後、栄西の開いた建仁寺で修行をします。

しかしながら道元は、こんな疑問にぶつかります。

「人には生まれながらに仏になる可能性があると言われている。
ではなぜ修行をしなければ悟りを開けないのだろうか。」

道元はこの疑問を晴らすため、24歳になったときに中国へと渡りました

そこで道元は師匠となる如浄(にょじょう)に出会います。
また如浄も、道元の素晴らしい才能を見抜きました。

その後、道元は4ヶ月の座禅の修行に取り組み、疑問への答えを見つけ、悟りを開きます

そして、如浄から悟りを開いたとのお墨付きをもらいます。

日本へ帰国した道元は、今の福井県に永平寺を造り、都や幕府から離れ、
ひっそりとした地で、座禅を第一とした修行をはじめました。


永平寺

おわりに


道元が座禅を広めるために書いた『普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)』でも、

『古聖(こしょう)すでに然(しか)り、
 今人(こんじん)なんぞ弁ぜざる。』

訳)
「お釈迦さまや達磨大師は座禅をしていました。
 今の人も座禅をしない理由はありません。」

と書かれています。

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《執筆=村上太郎》

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