コロナ禍での３カ国同時中継リモート葬儀

　本年11月、あるお檀家のお父様が亡くなられ、奥様が喪主となり、ご家族・ご親戚の方々が集まり葬儀を営むこととなりました。故人様にはお子様が３人いらっしゃるものの、３人全員が海外在住のため、今すぐ帰国しようにもコロナの影響で成田市で２週間の自主隔離が必要となるため、葬儀に駆けつけることができませんでした。

　眞久寺では、本年４月より御葬儀・御法事でのリモート中継を始めており、喪主様にリモート中継のご提案をさせて頂きました所、是非行いたいとのお返事を頂き、お葬儀のリモート中継を実施することとなりました。

　３人のお子様は、アメリカ合衆国(西海岸)・オーストラリア・ドイツと全く別の国にお住まいでしたが、リモート会議用アプリのZoomを利用して北海道旭川市の斎場から通夜・葬儀・出棺まで３か国同時中継を行い、画面越しにお父様とのお別れをして頂きました。特に米国西海岸にお住まいのお子様は時差が17時間もあり、現地時間で深夜の御参列となりましたが、葬儀終了後に「父の葬儀に参列し、見送ることができて良かった。」とお言葉を頂戴致しました。

　もちろん現地にて一緒に直接お参り頂くことが何よりですが、コロナ禍でそれが叶わないケースが増えて参りました。特に肉親の葬儀に出席できないということは、心に大きな傷を残してしまう場合があります。眞久寺では、これからも毎月18日・28日の護摩供を始め、御葬儀・御法事でのリモート中継を続けて参ります。今まで直接お参りすることができなかった方々も含め、多くの御縁で結ばれることができれば幸いです。


※本件はご遺族から許可を頂き、掲載致しました。