昭和天皇御製（ぎょせい）

あめつちの 神にぞいのる 朝なぎの 海のごとくに 波たたぬ世を


御製とは、天皇陛下がおつくりになった和歌のことで、上記の御製をもとに全国の神社で奉奏されている「浦安の舞（うらやすのまい）」がつくられました。

浦安の「浦（うら）」は、内側・裏側という意味で、「心（こころ）」のことです。つまり、浦安とは、心中が平穏であるという意味です。浦安の舞は、こころ穏やかで平和な世の中が続きますようにとの「祈り」をこめて、全国の神社で奉奏されています。

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中、神社も参拝者の安全確保のため、具体的な対策をとらなければなりませんし、事実、首都圏や大都市の神社では、様々な対策がとられています。

と同時に、われわれ神職の根本的な存在意義ともいえる神々にたいして「祈ること」も、ひとしれず全国の神職が続けていることをお伝えいたします。

写真の掛軸は、宮内庁文書専門員の佐伯良一先生にご揮毫いただいたもので、滑川神社の社務所（床の間）に掛けてあります。夏休みに入ると、この掛軸が掛けられた部屋で、１０月の秋季例大祭に向けて、浦安の舞の稽古が始まります。例年通り出来ることを願って、祈りつづけます。

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