住吉神社

神奈川県 小机駅

2023/1/1 御朱印拝受
2023年の初詣

神奈川県横浜市港北区小机町に鎮座する住吉神社。小机新道を歩いていると、社号が刻まれた石塔が目に入り、思わず立ち寄ってみることにしました。学生時代、このあたりには何度か訪れたことがありますが、その当時は主に自動車での移動だったため、視界に入らなかったものが数多くあったに違いありません。今回は徒歩での散策だったため、普段は見過ごしてしまうような偶然の発見を楽しむことができました。

自動車道路から少し入ると、かつての参道と思しき佇まいが現れます。とはいえ、社号碑に導かれなければ、住宅街の一角として何の変哲もない道に過ぎなかったことでしょう。舗装された道の両脇には民家やマンションが並びますが、日常の喧騒から切り離された空間に踏み入ったことを実感させられます。

神社は近くを流れる鶴見川の谷の登り口のような丘の上に位置しており、自然の高低差が境内にほどよい陰影を生んでいます。ゆっくりと歩を進めるほどに心が落ち着いていくのを覚えます。この環境は幹線道路からほんの一本入っただけで訪れることができるとは思えないほど静寂で、周囲の街並みとの落差に驚かされます。

住吉神社は、住吉大社から勧請された歴史ある神社です。御祭神は、住吉神社に特有の御三体の他、気久利姫命、金山姫命、日ノ神、加供都智命、天照皇大神、そして神功皇后を祀っています。境内には末社も点在しており、そちらにもお詣りすることが可能です。狛犬や拝殿の佇まいは、長い年月を経て地域に根付いた信仰の形を今に伝えています。

この神社を訪れて改めて感じたのは、繰り返しになりますが、わずか一本の道を入るだけで日常の喧騒から隔絶された静寂の空間に身を置けるということです。徒歩でじっくりと周囲を観察しながら進むことで、車では気づかなかった細かな風景や神社の細部、石碑や樹木の存在が浮かび上がり、街中にひっそりと息づく歴史と文化に触れることができました。小机町の住宅街の中に潜む、こうした静かな神社の存在は、まさに散策者にとっての小さな発見の喜びであり、日常の合間に訪れる価値のある場所だと感じます。

横浜の鶴見川とJR線を見下ろす高台に鎮座する神社です　吹き抜ける風が気持ちいい静かな神社でした＾＾