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薬師如来とは?人々を病気や苦しみから救う仏様のご利益や起源について徹底解説

最終更新:2024年12月27日(金)
公開:2024年12月24日(火)

※記事中に使用したイラストの無断転載を禁止します。

「薬師如来ってどんな仏様?」
「左手に持っている壺は何?」
「薬師如来の有名なお寺を知りたい」


全国8万ヶ寺以上のお寺を紹介する日本最大の神社お寺・御朱印の検索サイト「ホトカミ」編集部の高原です。

こんな仏像を見たことありませんか?

この仏像は「薬師如来(やくしにょらい)」という仏様です。
薬師如来は人々から病や苦しみを取り除き幸せをもたらす仏様として信仰されており、
特に、奈良県にある薬師寺の薬師如来像は国宝に指定されるほど有名です。

この記事では薬師如来が病を取り除く仏様として信仰される理由や、どんな仏様なのかを紹介します。

薬師如来を知ることで、お寺への参拝がより楽しく深い体験になるはず。

ぜひ最後までお読みください。

    目次

  1. 薬師如来は左手に薬壺(やっこ)を持った仏様
  2. 【東方浄瑠璃浄土に住む仏】薬師如来の起源
  3. 【人々を救うための12の誓い】薬師如来の信仰
  4. 薬師如来が有名なお寺
  5. 終わりに

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薬師如来は左手に薬壺(やっこ)を持った仏様

薬師如来は、古代インドの世界観で東側にある浄土「浄瑠璃世界(じょうるりせかい)」に住んでいる仏様です。

見分け方ポイント

薬師如来の見分け方は、立っていても座っていても 【左手に薬壺(やっこ)】を持っていること。
※平安時代以前に作られた薬師如来は薬壺をもたないため注意が必要です。

薬師如来の最大の特徴である左手にもつ薬壺には、あらゆる病気を治す万能薬が入っているとされています。

右手は手のひらを前に向けた「施無畏印(せむいいん)」を結んでいることが多く、漢字の通り、「人々から恐れを取り除く(おそれを施すことなかれ)」という意味があります。

【東方浄瑠璃浄土に住む仏】薬師如来の起源

薬師如来の本名は「薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)」という名前で、私たちが住む世界のはるか東側に位置する「浄瑠璃世界(じょうるりせかい)」という場所に住んでいます。
ちなみに、私たちが住む世界のはるか西側にあるのは「極楽浄土(ごくらくじょうど)」で、阿弥陀如来(あみだにょらい)が住んでいます。

サンスクリット語ではバイシャジュヤグル(Bhaiṣajyaguru)と呼ばれ、

・バイシャジュ(Bhaiṣaj)=医療、医薬
・ヤグル(yaguru)=導師、指導者

という意味があり、2つを合わせて「医療を導く者」という意味があります。

薬師如来に関する経典は2~3世紀ごろにインドで生まれ、4世紀ごろから中国で漢訳されはじめました。

現在一般的とされる薬師如来の経典は605年に唐の高僧・玄奘(げんじょう)が漢訳した「薬師経(薬師瑠璃光如来本願功徳経)」です。

日本においては、飛鳥時代ごろに伝来し、法隆寺金堂などに薬師如来像が造られました。

7世紀末ごろには、天皇家や上流貴族が病気の際に薬師如来に祈ることが習慣となり、病気を癒やすという分かりやすい教えもあって、一般大衆にも広く信仰が広まりました。

【人々を救うための12の誓い】薬師如来の信仰

薬師如来が「人々を病気や苦しみから救い幸せをもたらす仏様」とされるようになったきっかけは、薬師如来が悟りを開く前の修行時代に12の誓いを立てたことに由来します。
この12の誓いのことを「十二の大願(たいがん)」 と呼びます。

十二の大願のなかでは、

・病気で苦しむものを救う
・飢えに苦しむ人々に食べ物を与える


などの願いが含まれています。

この十二の大願を成就するために修行を行い、悟りを開いたことで、病や苦しみを取り除く仏様とされるようになりました。

病や苦しみを取り除くといった、現世のうちに受けられる利益のことを「現世利益(げんせりやく)」と呼びます。

人々を救うために誓った十二の大願

十二の大願は以下の通りです。

(1)光明普照 … 自らの光で三千世界を照らし、あまねく衆生を悟りに導きたい。
(2)随意成弁 … 仏教七宝の一つである瑠璃の光を通じて仏性を目覚めさせたい。
(3)施無尽仏 … 仏性を持つ者たちが悟りを得るために欲する、あらゆる物品を施したい。
(4)安心大乗 … 世の外道を正し、衆生を仏道へと導きたい。
(5)具戒清浄 … 戒律を破ってしまった者をも戒律を守れるよう援けたい。
(6)諸根具足 … 生まれつきの障碍・病気・身体的苦痛を癒やしたい。
(7)除病安楽 … 困窮や苦悩を除き払えるよう援けたい。
(8)転女得仏 … 立場の弱い女性が成仏するように援けたい。
(9)安心正見 … 一切の精神的苦痛や煩悩を浄化できるよう援けたい。
(10)苦悩解脱 … 重圧に苦しむ衆生が解き放たれるべく援けたい。
(11)飲食安楽 … 著しい餓えと渇きに晒された衆生の苦しみを取り除きたい。
(12)美衣満足 … 困窮して寒さや虫刺されに悩まされる衆生に衣類を施したい。

(引用:一畑薬師「薬師如来」)

特に、第六、七願は薬師如来の特徴がよく表れています。

また、薬師如来の周りには十二の大願に応じて、十二神将(じゅうにしんしょう)という、薬師如来を信仰する人を守る守護神が配されることもあります。

    十二神将の名称
  • 毘羯羅大将(びからたいしょう):子
  • 招杜羅大将(しょうとらたいしょう):丑
  • 真達羅大将(しんだらたいしょう):寅
  • 摩虎羅大将(まこらたいしょう):卯
  • 波夷羅大将(はいらたいしょう):辰
  • 因達羅大将(いんだらたいしょう):巳
  • 珊底羅大将(さんていらたいしょう):午
  • 頞儞羅大将(あにらたいしょう):未
  • 安底羅大将(あんていらたいしょう):申
  • 迷企羅大将(めきらたいしょう):酉
  • 伐折羅大将(ばさらたいしょう):戌
  • 宮毘羅大将(くびらたいしょう):亥

ここまで、薬師如来がどういった存在なのかを簡単に解説してきました。
ここからは、そんな薬師如来が祀られている有名なお寺を紹介していきます

薬師如来が有名なお寺

薬師寺(奈良県)薬師如来像

飛鳥時代に制作され、国宝にも指定される仏像です。
現在も薬師寺の創建当初の姿を残しています。
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神護寺(京都府)薬師如来立像

平安時代初期に作られた国宝に指定されている仏像です。
威厳のある表情をしているのが特徴です。
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法隆寺(奈良県)薬師如来像

飛鳥時代ごろに作られた国宝に指定される仏像です。
光背の裏面には法隆寺創建の由来が刻まれています。
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新薬師寺(奈良県)薬師如来坐像

奈良時代〜平安時代ごろに作られた国宝に指定される仏像です。
薬師如来の周りを十二神将が取り囲んでいます。
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終わりに

ここまで薬師如来の見分け方や起源について解説してきました。

左手に薬壺を持ち、すべての人々を病や苦しみから救うという教えから、広く信仰される薬師如来。

日本で多くの人々が信仰される仏様の仏像には、多くの意味が込められています。

仏像に込められた教えや物語を知ることで何気なく手を合わせていた仏像から、新たな学びや感動を得られるはずです。

ぜひ、この機会に仏像を見にお寺に参拝してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修

神社お寺の検索サイト「ホトカミ」運営代表

吉田 亮


月間120万人の神社お寺ファンが使う神社お寺の検索サイト「ホトカミ」を運営する株式会社DO THE SAMURAI代表取締役。
東京大学理科II類入学後、文学部言語文化学科日本語日本文学(国語学)専修課程卒業。
2013年より日本文化や歴史を後世に繋ぐ事業を開始、2016年法人化。
これまで2000人以上の参拝者との対話や、累計1000万アクセスを超えるお参りに関する記事の執筆編集、100年後に神社を残すために社会と神社の接点を創出する。
この記事の書き手

ホトカミ編集部 御朱印記事ライター

高原 健太郎


日本文化や神社お寺が好きです。
独特の雰囲気に魅了されてから、寺社めぐりが趣味になりました。
この記事のイラスト提供

イラストレーター

田中ひろみ


絵文人・仏像研究家(株)TERABIT代表、奈良市観光大使女子の仏教サークル「丸の内はんにゃ会」代表。
カルチャー センター講師。元ナース。テレビ出演、講演も多数。ART ・俳句・盆踊らー
著書 『イラストレーターが作った仏像ハンドブック』(ウェッジ) など約70冊

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