成福院

和歌山県 高野山駅

一の橋から金剛峯寺の方に500m程のところに有ります。
13仏の2番「釈迦如来」が御本尊です。

高野山散策の際に毛利家の家紋に引き込まれてお参りさせていただいております。

ほとんどのお寺さんに大名家の家紋があるので、お寺の方に伺うと「それぞれの大名家の定宿になっていた寺院が、現在の宿坊になっているため」とのこと。

壇上伽藍から奥の院までの戦国武将のお墓で興奮している人を多く見ますが、宿坊巡りでも同様の興奮が味わえることに気づきました。

#成福院

ご本尊は大随求（だいずいぐ）明王。

#大随求明王 #大随求菩薩

梵語でマハープラティサラー。真言は「オン　バラバラ　サンバラ　サンバラ　インジュロヤビシュダニ　ウンウン　ロロ　シャレイ　ソワカ」、種子はハラ。胎蔵マンダラの心臓部をなす中台八葉院に向かって左、蓮華部（れんげぶ）院というブロックにいる。

書籍の見出しには通常、大随求菩薩と表記されるが、多くは別名として大随求明王も挙げる。
孔雀明王と同様に、表情は穏やか。もともと明王とは、呪文の王を意味するヴィディヤーラージャの訳語。霊験あらたかな真言を神格化した存在が彼ら。怖い顔が明王たるゆえんではないのだ。

その呪文、大随求ダラニこそ、彼女の本体と言えるかもしれない。上に掲げた真言ではない。全てのダラニの中で最も長いものの1つらしい。なおダラニは長めの真言のこと。
真言陀羅尼の解説という書籍によれば、全文を暗誦できれば炎や刃にさえ傷つかぬ肉体となり、他人が唱えるのを一部分だけ聞くのでも限定的な効果があるとされた。
仏像知識事典には、ひと言「大随求ダラニ！」と口にするだけでも良いと。また、そのため呪文の詠唱が最優先となり、かえって彼女の像があまり作られないことへ繋がったのではないか、と。僕が彼女を拝んだことがあるのは、ここ成福院と清水寺（京都市東山区）随求堂の2か所だけだ。