ほうごんじ
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宝厳寺のお参りの記録(1回目)
投稿日:2022年07月18日(月)
参拝:2022年5月吉日
滋賀県長浜市、琵琶湖北部の沖合に浮かぶ周囲2kmほどの離島・竹生島に建つ宝厳寺(ほうごんじ)へお参りいたしました。 寺伝によると、神亀元年(724年)に聖武天皇は夢枕に立った天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)のお告げにより僧・行基を勅使として遣わし、大弁才天を祀る堂塔をこの地に開基させたのが始まりとされます。 天平󠄁勝󠄁寶5年(753年)には近江国浅井郡の大領であった浅井直馬養(あざいのあたいうまかい)により、西国三十三所第30番札所でもある観音堂を造立し千手観世音菩薩を安置します。 当初の寺名は本業寺(ほんごうじ)と云い、奈良・東大寺の支配下であったのですが、平安時代末期には比叡山延暦寺の傘下となり宗派を天台宗に替え伝教大師(最澄)、弘法大師(空海)なども渡島し修業したとも伝えられています。 同じ島内には、浅井比売命(あさいひめのみこと)を祀る都久夫須麻神社(ちくぶじまじんじゃ)があり、祭神である浅井比売命は近江浅井郡に居を構えた豪族・浅井氏の氏神で湖水を支配する水の神ともいわれることから、平安時代末期頃には宝厳寺の本尊で同じく仏教の水の神である弁才天と同一視されるようになり、ついには弁才天と同一とされる市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)も併せて祀るようになって神仏習合が進み、次第に都久夫須麻神社と宝厳寺の区別は無くなっていきます。 この間に三度の火災(貞永元年-1232年、享徳3年-1454年、永禄元年-1558年)で七堂伽藍を焼失しますがその都度復興を果たし、慶長7年(1602年)には豊臣秀頼の命を受けた片桐且元(かたぎりかつもと)により伽藍を復興、唐門・観音堂・渡り廊下・本堂(現・都久夫須麻神社本殿)が再建されます。 この際に復興された唐門は豊国廟(豊臣秀吉の霊廟)の唐門を移築、本堂は豊国廟あるいは伏見城の日暮御殿を移築したものとされています。 江戸時代には弁才天信仰と西国三十三所観音霊場札所として大いに賑わいますが、明治元年(1868年)、明治新政府により発布された「神仏分離令」とそれに起因して過激化した「廃仏毀釈」運動の影響を受けて、ついには明治4年(1871年)に大津県庁より仏教寺院としての宝厳寺を廃寺するように、との命令が出されて寺院存続の危機に直面します。 しかし、宝厳寺側は本尊である大弁才天は神道の神ではなく仏教の仏であるとの主張で譲らず、また日本三弁天の一つと数えられ、西国三十三所の名刹でもある宝厳寺を存続させてほしいとの多くの信者の熱意もあって、結果、本堂の建物のみを神社側に引き渡すことで廃寺となることは免れます。 これ以降、宝厳寺と都久夫須麻神社は分離独立させられることとなりますが、宝厳寺観音堂と都久夫須麻神社本殿は渡り廊下で直接連絡しており、嘗て竹生島が神仏混淆の島であり寺院と神社に区別がなかったことを感じさせるものとなっています。 寺・社分離以後はしばらく本堂がなかった宝厳寺ですが、昭和17年(1942年)に現在の本堂が建立され、再び本尊の大弁才天が祀られることになりました。
竹生島へ渡るには、長浜港か今津港、彦根港の3ヶ所から連絡船がありますが、当方は今津港からのクルーズ船にて渡島いたしました。 大阪駅よりJR湖西線新快速にて近江今津駅下車、駅から今津港までは徒歩5分程度です。 この頃、クルーズ船は何かと話題になっていたので乗客も少ないのでは、と淡い期待を持っていましたが、そんなことは無くほぼ満席状態でした。 乗船時間は約25分、上陸時間は70分~80分、乗船する客は宝厳寺および都久夫須麻神社への参拝に訪れることが主目的と考えられ、船で一度に大人数が到着するので、おそらく納経所は長蛇の列になるだろうと予想し、着岸すると足早に「祈りの階段」を登り、鳥居を潜って、本堂(弁財天堂)をお参りさせていただきました。 弁天様の幸せ願いダルマを奉納し、ストラップの御守を授与頂いた後、少し並びましたが御朱印を無事拝受、三重塔や観音堂を拝見し次は舟廊下を通って【竹生島神社(都久夫須麻神社)】へ向かいます。
竹生島へ渡るには、長浜港か今津港、彦根港の3ヶ所から連絡船がありますが、当方は今津港からのクルーズ船にて渡島いたしました。 大阪駅よりJR湖西線新快速にて近江今津駅下車、駅から今津港までは徒歩5分程度です。 この頃、クルーズ船は何かと話題になっていたので乗客も少ないのでは、と淡い期待を持っていましたが、そんなことは無くほぼ満席状態でした。 乗船時間は約25分、上陸時間は70分~80分、乗船する客は宝厳寺および都久夫須麻神社への参拝に訪れることが主目的と考えられ、船で一度に大人数が到着するので、おそらく納経所は長蛇の列になるだろうと予想し、着岸すると足早に「祈りの階段」を登り、鳥居を潜って、本堂(弁財天堂)をお参りさせていただきました。 弁天様の幸せ願いダルマを奉納し、ストラップの御守を授与頂いた後、少し並びましたが御朱印を無事拝受、三重塔や観音堂を拝見し次は舟廊下を通って【竹生島神社(都久夫須麻神社)】へ向かいます。
今津港
今津港・琵琶湖汽船/いんたーらーけん(びわ湖光秀号)
竹生島
竹生島宝厳寺・鳥居
手前が竹生島神社(都久夫須麻神社)の鳥居、奥に見えるのが宝厳寺寺院名碑と鳥居
手前が竹生島神社(都久夫須麻神社)の鳥居、奥に見えるのが宝厳寺寺院名碑と鳥居
竹生島宝厳寺・手水舎
竹生島宝厳寺・本堂(弁財天堂)
竹生島宝厳寺・不動明王立像
竹生島宝厳寺・幸せ願いダルマの奉納
竹生島宝厳寺・三龍堂
竹生島宝厳寺・三重塔
竹生島宝厳寺・モチの木
樹齢約400年、片桐且元が観音堂を移築した際に手植えしたとのこと。
樹齢約400年、片桐且元が観音堂を移築した際に手植えしたとのこと。
竹生島宝厳寺・三重塔とモチの木
竹生島宝厳寺・行尋坊 天狗堂
竹生島宝厳寺・西国三十三ヶ所観世音奉安殿
竹生島宝厳寺・唐門/観音堂
竹生島宝厳寺・船廊下
竹生島宝厳寺・舟廊下懸造
竹生島宝厳寺・黒竜堂
御朱印・西国三十三所観音霊場 第三十番札所
御朱印・大弁財天
すてき
みんなのコメント(2件)
ぱん吉🍀
らんでぃーさん
離島・竹生島への参拝、景色も美しく境内の様子も素敵ですね~
いつか伺ってみたいと憧れている場所の一つ、色々見せていただきありがとうございます。船廊下の写真~歩いているような気分になりました!
2022年07月19日(火)
ぱん吉さん、当方の投稿お読みいただき、またコメント頂戴し、ありがとうございます。 琵琶湖に浮かぶ小さな離島、今でこそ最寄りの港からクルーズ船で片道30分程度ですが、昔の人はかなりの苦労で巡礼していたのでしょうね~。 ぱん吉さんの本拠地、北海道のお寺や神社こそ当方にとってはいつかは参拝に訪れたい憧れのところだらけですよ。 今は我が家の息子(猫のらんでぃ)がなかなか遠出を許してくれそうにないので皆さんの投稿で参拝気分を味わせていただいています。😄
2022年07月19日(火)
投稿者のプロフィール
らんでぃー371投稿
令和になってから奈良の興福寺を参拝したのをきっかけに、御朱印を集めるようになりました。今では夫婦で神社仏閣巡りを楽しんでいます。妻は置物御籤もコレクションしています。
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