『伝える御首題』は、御朱印、御首題を通じて、お経の言葉をお伝えするべく、1つの布教活動との認識で墨書押印しております。示唆に富んだお釈迦様の教えに触れる機会として頂き、何かしらの気づきが得られるものであることを願っております。
過去の『伝える御首題』は、以下リンクより。
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●伝える御首題 Episode22
妙法蓮華経 化城喩品第7より
『是苦滅道』
「是れ、苦滅の道なり」
「いかにして幸せになるか?」
ではなく、
「いかにして苦しみを手放すか?」
仏教のテーマです。
上記の違いって実は重要で、幸せを求めるのではなくて、苦を手放したことで結果的に幸せになっている。
みたいな図式です。
『苦滅』とありますが、この言葉がとても仏教らしい言葉だなと思いまして、朱で墨書してみました。
この『苦』を滅するために行う仏教の実践徳目に、『八正道』というものがあり、苦が生じるその因果関係を体系的に理論化したものが、『十二因縁』・『十二支縁起』などと呼ばれるものです。
十二因縁』については、Episode23でお話ししたいと思います。
『八正道』については、以下の通りです。
1、正見・・・正しく物事を見ること。ありのままに見ること。
2、正思惟・・・正しく考えて判断すること。(意)
3、正語・・・正しい言葉を使うこと(口)
4、正業・・・正しい行いを為すこと。(身)
5、正命・・・正しい生活・仕事を行うこと。
6、正精進・・・正しい努力をすること
7、正念・・・正しく今に気づきを向けていること。
8、正定・・・正しく精神の統一がなされていること。
表面的ことしか書いていませんが、大変有名な教義ですので、ご自身でも調べてみて下さいね。
まず大前提として、『苦』とは何ですか?
って話ですが、
お釈迦様の視点だと、煩悩が苦しみの原因です。
でも、私たちって煩悩が苦しみの原因だと感じているでしょうか?
苦しみどころか、煩悩を満たすことで幸せを感じちゃいますしね。
美味しいものを食べたいと思って、美味しいものを食べて煩悩を満たすことが出来たら、幸せ感じますもんね。
もちろん、煩悩が満たされないことで苦しむんですが、煩悩を満たすことで、心地よさを感じられるので、煩悩そのものが『苦』だと捉えられなかったりします。
お釈迦様が『苦』とおっしゃられることが何なのかを踏まえておかないと、よくわからない話になってしまいます。
一時的に煩悩を満たして幸せを感じたとしても、次から次へと煩悩が湧いてきて際限がない。
てことは、苦の原因は煩悩で、煩悩を満たして得られる幸せは煩悩を増長してしまうだけ。
↑こんな見方です。
せっかく人間に生まれてきたし、俺は人間らしく煩悩にまみれて生きていくぜ!!
個人的には、それでも全然ありですし、実際私も煩悩を満たすことで幸せを感じちゃってますので・・・
でも、冷静に自分の煩悩を見つめてみると、一時的な心地よさが虚しく感じられることもあったり・・・
いずれにせよ、煩悩によって生じる『苦』を滅する修行として、お釈迦様は『八正道』をお示し下さいました。
最初に示されている『正見』。
ありのままに見ることとありますが、自身の経験の積み重ねで主観の強くなっていく私たちにとって、ありのままに見るとは簡単に言うものの、非常に難しいことです。
私自身、この『正見』ということには、意識的に気づきを向けるようにしています。
主観で見てる自分に気づきを向ける。
自分が見ていることは、ありのままに見ているようで、実は自分が見たいように見ているだけだったり・・・
例えば、
〇〇にドアを開けっ放しにされた・・・
〇〇にドアを開けっ放しにされた・・・というのは私の主観で、事実をありのままに見ると、ただドアが開いているだけ・・・
だったり・・・
そんな自分自身の愚かさに気づけると、気持ちがスッと楽になります。
上記のように、何か怒りの感情に囚われた時には、その怒りの感情に対して、『正見』(事実をありのままに見る)の実践を試みてください。
怒りの正体が、自身の煩悩によるものだと気づけると、気持ちが楽になれるのを実感できるやもしれません。
また、苦を感じているときは、その苦を見える化するために、言語することが大切なように思います。
言語化して見える化することで、自身が抱える苦に対して理解が深まると、その苦が少し楽になる感覚が私にはあります。(伝わるでしょうか?)
そんな苦しみを吐き出す場として、オススメする場所は・・・
お寺のご本尊様の御前であったり、神社でお祀りされている尊格の御前であったり、家のお仏壇であったり、ご先祖様のお墓であったり・・・
人に聞いてもらって吐き出すのも良いですが、人と違って否定も肯定もせず、ただ聞いて下さる神仏やご先祖様の存在は、非常に有難いものだと感じれるやもしれません。
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