『伝えるご首題』　episode5 【無上宝聚　不求自得】

妙法蓮華経信解品第4の後半に教示されている【無上宝聚　不求自得
（むじょうほうじゅ　ふぐじとく）】
Episode4【長者窮子】の物語を象徴するようなお言葉です。

『無上の宝聚、求めざるに自ずから得たり』

「これ以上ない宝ものを、求めたわけでもないのに、得ることができた。」

まずは、『法華経　長者窮子』と検索をかけ、日蓮宗ポータルサイトの記事をご参照下さいませ。

【長者窮子】の物語を読んで頂ければ、その内容そのものが【無上宝聚　不求自得】であるとお気づきになられるかと思います。

お釈迦様が言いたいのはこうです。

「お前たちはホントに愚かで馬鹿だ」

これだけを言われると腹立ちます。

でも、次のように言葉が続きます。

「お前たちはホントに愚かで馬鹿だ。だって、こんな素晴らしいものを持っているのに、あなた自身がその事に気づいてないんだからね。」

こんな風に言われたもんですから、

「え？　そうなの？　　嬉しい♪♪♪」

って、弟子方が嬉しくて飛び上がって喜んだ。

というわけです。

それを表した言葉が、【無上宝聚　不求自得】です。

ここでのこの上ない宝とは、成仏できるということ。

成仏出来ないと思い込んでいたお弟子方が、

「お前たちも成仏できる」

という授記を受けて、

「求めてもいないのに自ずから得ることができた♪」

と、テンションMAXになるわけです。

【無上宝聚　不求自得】
違う角度で読み解くと、次のような領解も出来るかなと、私は思います。

人生は思い通りになりません。
たくさん求めても、得られないことはたくさんあります。

自分の内なるものに目を向けずに、外にばかり目を向けては、ないものねだりをして苦しむ。

自分は何も得られていないと苦しむ。

でも、よく考えてみたら・・・

得られないどころか、いっぱい得られてるやん‼️‼️

自分の命をはじめとして、目の前にあるものは、とてつもない確率で得ているものだったりする。

その事に気づくための言葉、そのように受け止めることも出来ます。

自身の内なる輝きに、気づきを向けることが出来ます様に。


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