きみがさきいなりじんじゃ
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神奈川県横浜市金沢区谷津町に鎮座する君ケ崎稲荷神社。最寄り駅は京急本線の金沢文庫駅で、そこから徒歩8分ほどの距離にあります。駅前の賑やかな通りを抜けて国道16号線に出ると、境内が視界に入り、参拝者を神域へと導いてくれます。境内には由緒書の掲示が見当たらず、創建の年代や歴史については明らかではありません。しかし、長きにわたり地域に根差し、人々に守られて祀られてきたことは疑いのないところです。
個人的な印象を述べるならば、「吉野家の隣のお稲荷さん」という表現がしっくりきます。日常生活に身近で、自然に人々の暮らしの中へ溶け込んでいる神社といえるでしょう。国道16号線沿いという立地は決して静かな環境ではなく、車や人の往来が絶えません。にもかかわらず、一歩境内に足を踏み入れると、不思議なほど落ち着いた空気に包まれ、静謐さが漂っていました。神社そのものの持つ力なのか、参拝者の心が安らぐ空間として働いているのか──その静的な印象には深い魅力があります。
特徴的なのは、その「開放感」です。16号線と並行する境内の様子がほぼ一望でき、鳥居から社殿に至るまで視界を遮るものはありません。まるで神様が「いつでもいらっしゃい」と呼びかけているかのように、道行く人を迎えているように感じられます。境内自体は小ぢんまりとしていますが、開放的で親しみやすい空気感は、都市部にある稲荷神社ならではの魅力といえるでしょう。
社殿は木造建築で、瓦葺きの屋根をいただいています。よく見ると屋根にはお狐さまの像が鎮座し、稲荷神社の象徴として参拝者を見守っています。木造ならではの温かみを湛えた社殿は、年月を経て色合いがやや褪せながらも、かえって味わいを増しているように感じられました。さらに、社殿を支える間柱には精巧な彫刻が施されており、地域の職人の技と心が込められていることがうかがえます。小規模ながらも、細部に至るまで丁寧に造られた神社であることが伝わってきます。
このように君ケ崎稲荷神社は、由緒が不明であっても、現代の都市空間において確かな存在感を放ち続けています。人々の生活動線の中に自然に組み込まれ、日常的に目にすることができる場所であるからこそ、地域の人々にとって身近で心強い信仰の対象となっているのでしょう。歴史の古さや規模の大きさでは測れない、町とともに生きる神社の姿がここにあります。
なお、「君ケ崎」という町名は、国道16号を横須賀方面に進んだ先、谷津町の隣に位置しています。
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