「人生の療養所」本日は前住職の7回忌の命日です。

皆さま、こんにちは。普元寺の住職です。
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　早いもので本日は前住職の7回忌の命日です。生前中は有縁の皆さまに大変お世話になりましたこと、今でもありがたく感謝しております。
　前住職は晩年は趣味の囲碁に明け暮れる日々でした。毎日、朝から晩まで囲碁ばかりしてよく飽きないものだと横から眺めていました。
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　先日たまたまＮＨＫで放送されたある碁会所のドキュメンタリー番組が目に留まりました。その碁会所には沢山の碁盤が置いてあり毎日多くの老若男女がやって来ます。サラリーマン、タクシーの運転手、現役の高校教師、主婦、倒産した会社の社長、元キックボクサー、囲碁マニアの小学生、ステージ４の癌患者など多種多様な人々が、分け隔てなく囲碁を楽しんでいます。ある高校教師は小学生と真剣勝負し、負けても清々しい表情をしていました。ここは身に付けている社会の重い鎧(よろい)をおろして、皆が素のままで平等に囲碁を楽しむことのできる安らかな居場所なのです。ある常連さんが、「ここは療養所みたいなもんだ」と語っていました。
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　もしかしたら父も長年の人生の疲れを囲碁によって癒やしていたのかもしれません。つらいことの多い人生です。お寺がこの碁会所のように、どのような人生を送ってきた人も、そのままを受け止める居場所となり、人生の療養所となることを願うものです。
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