臨済宗妙心寺派
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岐阜県高山市の寺院巡りの3寺目は、2寺目と同じく高山市国府町に在る太平山 安国寺です。
今回の寺院巡りの最後となります。
臨済宗妙心寺派で、本尊は釈迦如来。
この本尊・釈迦牟尼仏坐像(釈迦三尊像)は県指定文化財です。開山堂の瑞巌和尚坐像は重文、更に仏像ではありませんが経蔵は国宝です。
因みに、岐阜県内の国宝は7件(建築物3、絵画1、工芸2、古文書1)で、建築物はこちら(経蔵)と多治見市の永保寺(開山堂と観音堂)です。
この国宝・経蔵の内部拝観を希望する場合は事前予約が必要です。(有料拝観500円)
足利尊氏・直義の命により全国に安国寺を設ける際、新たに寺院を建てたのではなく、この地に在った少林寺(創建等不詳)を安国寺とし、1347年に瑞巌和尚を開山として臨済宗寺院とした。その後、大いに栄え七堂伽藍と塔頭9ヶ寺を擁したが、戦国時代の兵火により経蔵と開山堂以外は焼失。寛文年間(1661~73年)に飛騨を治めた金森重頼により再興され、現在に至ります。
曲がる交差点手前には「国宝 安国寺」等の道案内の看板が設置されていますので道に迷う事はないと思います。進むと広い舗装された駐車場に着きました。駐車場の一角にお堂があり、耳地蔵尊で、「何ですか?」と耳に手を当てている様に見えるお地蔵さんでした。
石段を上がり山門をくぐると左側に本堂、右側に庫裏。約束時刻より30分以上早く着いてしまい、余り早いとご迷惑かなと先に境内散策。
本堂の左側には、薬師堂、開山堂があって石段の上には国宝の経蔵。薬師堂と開山堂の間に割と大きいイチョウの木が2本あって(飛騨国分寺の大イチョウを見ていなけれぱ間違いなくデカイと思うはず。)、こちらに着く手前の遠くからこのイチョウが見えていて多分安国寺だろうと思っていたら正解でした。高山市中心部より北に位置しますので若干気温が低いのでしょうね、そこそこ黄葉していました。(例年より1週間は遅いと仰有っていました。)
薬師堂、開山堂は堂内には入れず、戸口から覗き見、開山堂には重文の瑞巌和尚坐像が安置してあるのですが人物像があるなあ程度でよくわかりませんでした。(申し出すれば観せて頂けた?)
そうこうしていたら約束時刻に近付いたので庫裏へ行って、拝観予約した者と告げて併せて御朱印も依頼。生憎ご住職が不在のため書置きを受領。先ずは本堂で奥様から歴史等の説明をして頂きました。須弥壇には釈迦三尊像(県指定文化財)、釈迦牟尼仏の高さは約69cm、脇侍の高さは約33cm、台座の墨書から南北朝の1357年の作、寺院開山から10年後に完成した事になり、京都で作られて運ばれてきたと伝わります。いかにも南北朝時代の仏像で、中国の影響を受けた感じで、恐らく院派仏師の作と思います。丁寧に彫られていて、寸法より大きく感じました。
本堂を出て国宝・経蔵へ。屋根は杮葺(こけらぶき)で2階建てに見えますが、下側の屋根は実は裳階(もこし)のため1階建てです。国宝の経蔵は3つ(法隆寺経蔵、唐招提寺経蔵、安国寺経蔵)あってその内の1つで1408年に建立。経蔵内の八角輪蔵は回転式のものとしては日本最古のもので、中心の軸一本(心柱)でコマの様な作りになっています。下側を覗くと石の上に心柱が乗っているだけでした。
ーーー編集中。
御朱印(毘盧蔵=るびぞう=経蔵)
山門
本堂、庫裏
釈迦三尊像(県指定文化財)
本尊・釈迦如来坐像、脇侍・文殊菩薩、普賢菩薩
庫裏
イチョウとモミジに気を取られて本堂の写真を撮り漏らしてしまった
薬師堂
開山堂
石段上に経蔵
経蔵(国宝)
斜めから
横から
後から
経蔵内部の八角輪蔵
輪蔵の釈迦三尊像(脇侍は阿難、迦葉)
元々の蛻庵(ぜいあん)稲荷
狐の作り物が置かれているのみ
新しい蛻庵(ぜいあん)稲荷
社を構えている
鐘楼
耳地蔵
何ですか?と耳に手を当てている様に見えるお地蔵さん
【飛騨國 古刹巡り】
安国寺(あんこくじ)は、岐阜県高山市国府町西門前にある臨済宗妙心寺派の寺院。山号は太平山。本尊は釈迦牟尼仏(釈迦如来)。経蔵は国宝、塑像瑞巌和尚坐像と鎮守社の熊野神社本殿が国指定の重要文化財。
室町時代1347年に瑞巌和尚による創建で、足利尊氏および直義が日本各地に建立した安国寺の一つ。最盛期には七堂伽藍と9塔頭を有する大刹であった。戦国時代に、高山に拠点を持つ上杉派の三木氏と、国分寺に拠点を持つ武田派の広瀬氏の抗争に巻き込まれ、天正年間(1532年~1555年)と永禄年間(1558年~1570年)の二度にわたり兵火に遭い、経蔵、開山堂、鎮守社の熊野神社以外の堂宇をすべて焼失。現在の本堂は江戸時代初期の1624年、飛騨高山藩3代藩主・金森重頼により再建された。
当寺は、JR高山本線・飛騨国府駅の東北東3kmの山裾の南斜面の小高い場所にある。水田確保が難しい場所だからか、山門前の平らな場所で稲作が行われているのが興味深い。境内自体はさほど広くはないが、伽藍としては本堂、薬師堂、開山堂、庫裏が一つの所に集まっていて、一段高い場所に国宝の経蔵がある。境内には稲荷神社が2つあるがこれらは鎮守社ではなく、少し離れたところにある国重文の熊野神社が鎮守社。
今回は、経蔵が国宝であるため参拝することに。参拝時は休日の午後で、純粋な参拝者は見掛けなかったが、駐車場には国府町主催のスタンプラリーに参加している多くの家族連れで賑わっていた。
境内南端から伽藍方向を望む。
写真外右側は広々とした駐車場になっていて、国府町主催のスタンプラリーのスタンプポイントが設置されていた。
階段を登って行くと、意外なことに左側には水田が広がっている。
この付近は平地が少ないので、昔から少しでも水田を増やす努力をしてきたのかな。
正面に建つ<山門>。
山門の上部には、「太平山」と書かれた扁額が掛かる。
山門をくぐり真っ直ぐ進んで階段を登ると、本堂と庫裏を繋ぐ渡り廊下に設けられた入口がある。
入口の左側にある<本堂>。
<本堂>正面。
<本堂>内部。
本堂に向かって左手にある<薬師堂>。
薬師堂の隣、北側にある<開山堂>。内部には、国指定の重要文化財である<塑造瑞巌和尚坐像>が安置されている。
開山堂入口から北方向を向くと、<国宝・経蔵>につづく階段が伸びている。
でも、階段下に<立入禁止>の看板がある。せっかくの国宝なのに、この距離は残念...(^_^;)
<国宝・経蔵>は、室町時代1408年建立、入母屋造、こけら葺き。柱間正面・側面ともに一間の身舎(もや)の周囲に裳階(もこし)を付した禅宗様建築。全体に簡素な意匠が特徴。内部には製作年代が明らかな日本最古の輪蔵(回転式経蔵)がある。
参拝を終え、山門を出て、境内南端から見た、南側ののどかな景色。
駐車場脇にある<安国耳地蔵尊>。
地蔵堂近くにある<石仏>。
地蔵堂近くにある、石碑類と庭園。
ここで参拝を終了し、クルマに乗って、次に参拝する安国寺鎮守社<熊野神社>に向かう。
熊野神社を探して境内の北側をクルマでうろうろしていると、<>を直接眺められる場所を発見!(;゚Д゚)
この偶然は嬉しい~♪ (o^―^o)
<国宝・経蔵>正面。
経蔵の少し低い位置にある神社。
鳥居を3つくぐると突き当りには磐座。社名は書かれていないが、赤い鳥居に狐の像があるので<稲荷神社>みたい。
さっきの神社とは別に、<国宝・経蔵>の東側にも神社がある。
赤い鳥居が3つあって、幟には<蛻庵稲荷大明神>と書いてある。
最後にもう一度、600年以上前の建物、<国宝・経蔵>。簡素にして美しい佇まい。(^▽^)/
名称 | 安国寺 |
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御朱印 | あり |
限定御朱印 | なし |
電話番号 | 0577-72-2173 お問い合わせの際は「ホトカミを見た」とお伝えいただければ幸いです。 |
巡礼の詳細情報
中部四十九薬師霊場 第42番 |
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詳細情報
ご本尊 | 釈迦三尊像 |
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宗旨・宗派 | 臨済宗妙心寺派 |
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