ようごのましゃ
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熱田神宮を道路はさんで西側にある小さな小さな神社。だが、この小さな神社が熱田神宮の歴史の中で重要な役どころを担っていたのは間違いないのである。
果たして、この神社がどんな役どころ、いや、どんな場所に使われていたのか、あなたは知っていますか?
話は、天智天皇の時代までさかのぼります。
この時代、熱田神社にとってショッキングな事件が起きます。そう、草薙の剣盗難事件。道行によって熱田神社の御神体が盗まれてしまいます。でも、運がいいことに道行は捕まり神剣は確保されました。ただ、熱田神社に対して天皇サイドは、監督不行き届きということで草薙の剣は没収されてしまいます。熱田神社サイドはガックリ。(もう少し、話に付き合って。)
やる気のなくなった熱田神社に吉報が届いたのは天武天皇の時代。天武天皇が草薙の剣のせいで病気になっているということで草薙の剣は返す、ということになったのです。
ここからが熱田神社サイドのバタバタが始まるのです。(しばらく小芝居にお付き合い下さい。)
「大変だ!大変だ!」
「慌てるな、どうされた。」
「草薙の剣が帰って来るそうです!」
「イヤイヤ、そんなこと急に言われても。大体、どこに安置するんだ!やる気のない熱田神社にそんな場所はないぞ!」
「そうですよねぇ。」
「そうだ!大宮司の田島さんに頼もう!」
・・・・・
「田島さん御神体が戻ってくるそうで。」
「おおっ!それは、良き話ではないか。」
「ついては、御神体を預かって欲しいのですが。」
「えっ?ウチで。イヤイヤそれはダメでしょう!」
「そこを何とか。ちょっとの間だけ。御神体が安置できる社が建つまでの間。お願い!」
「モォ~!仕方ないな~。とりあえず影向の間を準備するから、それでいいよね。」
「ハイ!けっこう毛だらけ猫灰だらけです。」
「何のこっちゃ!」
まぁ、こんな経緯があったような、なかったような。
(影向は、「ようごう」と読みます。神仏が仮の姿で現れる事をいいます。)
長々とすみません。
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