妙法蓮華経提婆達多品第12より
「変じて男子と成って・・・黙然として信受す」
お釈迦様が生涯を過ごされたインドという国の女性差別は、非常に厳しいものでした。
そんな中にあって、男女の平等を説くこと(女性が成仏できると説くこと)は、とても危険なことでありました。
下手すると命を狙われる。
そのような危険性も充分に考えられたのが、当時のインドにおける社会的な背景です。
当時のインド社会がわかるお話を少しご紹介します。
8歳以下は人間として認められていない。
夫が死んだらその妻は火に飛び込まなければならない。(無茶苦茶💦)
女性は幼い時には親に従い、結婚したら夫に従い、歳を取ったら息子に従うべきであるという社会規範があった。
そんな中で、女性の成仏(そこに差別などあり得ない)を説いた物語が、『変成男子 黙然信受』です。
内容を簡単にまとめると以下の通り。
「文殊師利菩薩は、成仏に最も近いのは、娑伽羅竜王の娘で歳は8歳とおっしゃられた。 女性の成仏、ましてや8歳の龍女が成仏できるなんて全くもって信じられないとの態度を示した舎利弗と智積菩薩は、龍女が姿形を変え男子と成って成仏するのを目の当たりにし、ただその事実を黙って受け入れた。」
ちなみに『龍』は、『蛇』のことを表していて、『龍女』というのは、『8歳以下』、『畜生』、『女性』という、当時のインドではマイナス要素でしかないものを、全て兼ね備えている象徴として描かれています。
提婆達多品という章は、亡き霊魂に対して回向供養を手向ける際、非常によく読まれるお経ですが、訓読で読み上げると、非常に読み上げにくい箇所がいくつかあります。
「女身は垢穢(くえ)にして、これ法器にあらず。」
「女人の身には、なお5つの障りあり。」
女性が聞くと、非常に気分の悪いお経だろうと思います。
ですがこれは、当時のインド社会の当たり前の見方で、お釈迦様がそのように仰った訳ではありません。
そんな女性への差別の厳しいインド社会において、お釈迦様は、決して女性を軽視、蔑視することはありませんでした。
お釈迦様は、『妻(女性)に対する在り方』において、次のように述べています。
・妻の自立を認めよ。
・妻を尊敬せよ。
・妻に宝飾品を買い与えよ。
・妻を軽蔑するな。
・妻に対し、道に外れたことをするな。
「妻に宝飾品を買い与えよ」と聞いて、
「マジで?お釈迦様はそんなこと言ってんの?」
と思った男性方。
これは、そのままの意味ではなく、女性が財産を持つことの権利を認めていたということだそうです。
ひとまず安心して下さい(笑)
「変成男子 黙然信受」というのは、当時のインドにおいて決して成仏できないとされていた『8歳以下』、『女性』、『畜生』である龍女が、それを疑う者たちの目の前で即身成仏する様をまざまざと見せつけ、グゥの音も出ないほどに黙らせる(黙然信受)、そんな痛快かつ爽快な描写がなされているシーンであり、固定概念をとっぱらえば、可能性は無限大であることを感じさせてくれる物語。
Episode4の『長者窮子』、Episode5の『無上宝珠 不求自得』と同様に、自身の可能性について、『諦めモード』な人たちに、大きな可能性と希望を与える物語。
無限の可能性(∞)
そんなことをイメージして墨書した、無限マーク(∞)な御首題です✨(横に向けるとねw)
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