坂戸神社

茨城県 鹿島サッカースタジアム駅

境内

水盤

拝殿

拝殿

本殿

いつものルートだと、豊郷小学校から神宮に向かうように進み、途中登り坂を左にそれて、山之上地区に入るのですが、今回は何故か、さらに左折し、一面田んぼの農道を走行してます。稲刈り直後で大分走り易いとはいえ、難易度高めの道のりです。左手には山之上地区のある、まんじゅう山のような台地が見えます。風土記の時代には坂戸神社や郡のお役所などが在ったらしく、この地域の中心地だったようです。ひと山向こうにある沼尾神社から、舟でフツヌシが香取神宮へ向かったという話もあります。すると、今いるこの田んぼ道も当時は海だったのかなぁ～。そんなことに想いを馳せながらニヤニヤ風景を眺めるのが、神社巡りの醍醐味です。

さらに進むと湧水がありました。田んぼに引く水に使われているみたいです。谷津で作られる米はとても美味しくなるそうですが、水温が低いことと日照が少ないことで収量が少ないというとことです。さらに先には地元「愛友酒造」の看板のある水田がありました。ここでとれたお米で日本酒を作るのでしようか。

この田んぼ道、実は、鹿島神宮～坂戸神社～沼尾神社をつなぐ巡礼の古道と一部重なっています。本来ならば坂戸神社にダイレクトにアクセスする切り通しを通りたかったのですが、とても車が侵入出来る状態ではありません。仕方なく少し離れた切り通しを登ります。

切り通しも進むにつれ迫力を増してきます。念のため四駆に切り替えます。もし、倒木でもあれば、バックで戻らねばなりません。車幅ギリギリの山道をバックするのはなかなかの大仕事です。本日最大の冷や汗タイムとなりました。

無事、切り通しを抜け、坂戸神社にたどり着きました。早速、お詣りします。

さすが、鹿島神宮の摂社だけあって、本殿も厳かな佇まいです。このお社は真東を向いており、私は、御天道様をお迎えするために鎮座しているのだと、勝手に思ってます。

ふたたび北浦に戻ると西に少し傾いた太陽が北浦を照らしています。とても良い景色なので撮影します。毎度、ワンパターンの構図なのですが、私はお気に入りです。

この先ですね。この辺りは都会と違って空気が濃い気がするんですよねぇ..

おっ、先客がいらっしゃいますね..

「こんにちは！」

「あっ、ど、どうも、あの、ミックジャギーさんですか？」

「えっ？あっ、はい。そうですけど、なんで解ったんですか？」

「あの、僕、鳥居クグルっていいます。
【ホトカミ】でジャギーさんの投稿を拝見してまして、前回、地元に帰ると言ってたので、ここに来ると思って、待ってました..」

「あ、ああ、そうですか..ちょっと怖いですけど..
お参りしながら、話しましょうか..」

「あ、はい」

「何か、あったんですか？えっと..」

「鳥居です、鳥居クグルです」

「あ、鳥居さん、何があったんですか？」

「あ、あの..少し前に、ショックな出来事がありまして..」

「..本日は宜しくお願い致します、と...えっ、そうなんですか？」

「はい..」

「それで？」

「それで..その出来事の後、傷心状態のまま、導かれる様にフラフラと家の近くの神社に入って行ったら、心の傷が癒えていくのが解ったんですよ！」

「へえ、良かったですね！よっぽど、その神社と相性が良かったんですね」

「はい..それで、これは、何かのメッセージだと思って、少し仕事を休んで、僕も神社探訪の旅に出ようと思いまして..」

「ああ、そうなんですか..」

「それで、【ホトカミ】のジャギーさんの投稿を見て、自由な感じに感銘を受けまして、是非、僕も同行させて頂きたいと思いまして..」

「えっ！それは、ちょっと..
因みに、ショックな出来事って、何だったんですか？」

「はい..彼女に捨てられました..」

..くだらねぇ..

「君ねぇ..名前何だっけ？」

「鳥居です、鳥居クグルです！」

「鳥居君、ちゃんと働いたほうがいいんじゃないの？」

「いえ、ジャギーさん、いや、ジャギー先生のお供させて下さい！」

...先生か...悪くないな..

「君ねぇ..神社レポートって、そんな甘いもんじゃないよ！これはアートなんだよ、アート！」

「おお、さすが、ジャギー先生！」

「君、名前何だっけ？」

「鳥居です、鳥居クグルです！」

「鳥居クグルか..」

「鳥居クグル..トリイクグル..トリイクグル...ホリイマナブ...ハニュウユズル..
君、スケートやってそうな名前だから、取り敢えず、スケートの練習してみなよ！」

「えっ、スケートですか？やった事無いですよ！」

「大丈夫、大丈夫！取り敢えず、1カ月、
スケートの練習してから、又、来なよ」

「..あっ、はい、じゃあ、よく解らないけど、やってみます！」

【つづく】

撮影/世界の巨匠.ミックジャギー3世