◎ホトカミ限定記事7◎御朱印ができるまで〜4月御朱印の場合〜

当神社では各種SNSアカウントを持っていますが、時々ホトカミ読者様だけに向けた記事も書いていこうと思います。(7回目)

‪普段の御朱印の弁天さまはデザインからオリジナルで作成したスタンプを押しているのですが、4月の御朱印は初めて弁天さまを型絵で彫りました。

型絵とは「型絵染め」という本来布に行う染めの技術の一つですが、当神社ではその技術を御朱印の図柄に応用しています。

どのような御朱印にするかを写真や本を参考にイメージボードを作り、そこから浮かんだイメージを下絵にします。お察しの通り私はとても絵が苦手なので、イラストが有名な寺社様とは比べ物にならない素人絵なのですが、参拝者の方がお参りに訪れた日の記念になればと思い、いつも試行錯誤しています。

出来上がった下絵は職員の意見を取り入れながら修正し、最終的に決まった下絵をもとにカッターナイフで型絵を彫ります。
ほとんど一発勝負なので、細かい図案の場合は何日もかけるときもあります。
また、型絵は版画のようにインクを重ねていくので、図案によっては何枚も版を作らなければなりません。ちなみに4月の御朱印は弁天さまと着物の模様の2枚の型絵を使います。

型絵が完成するといよいよ実際にインクを押して色を入れていきます。ここで線の細さの最終調整をして枠取りの完成です。
配色を考えながらカラーペンやスタンプで色付けをしその月に合う言葉を添えます。
月替りの御朱印を始めて4年目になりますが、弁天さまの着物と羽衣の色の組み合わせが同じになったことはありません。(着物と羽衣が逆の色になることはあります)

この作業を毎月半ば頃から末頃にかけて行っています。大変といえば大変ですが、楽しみにしてくださっている皆様の存在が何よりのモチベーションとなっています。いつもありがとうございます！

コロナウィルス感染拡大の影響を受け、遠方への外出を控えていらっしゃる方も多いかと思います。未だ終息の糸口が見えず不安が募りますが、いつか必ず夜明けが来ることを信じて、ひとりひとりが当事者意識を持ちながらこの困難をともに乗り越えて参りましょう。