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西方山極楽寺の日常(100回目)岐阜県名鉄岐阜駅

今月のことば 2020年12月

投稿日:2020年12月04日(金)
ただ今日今時を過ごさずして 日日時時を勤むべきなり

『正法眼蔵隋聞記』



【意味】
 今日この瞬間を時間が流れるままに過ごさず、どんな日もどんな時も精一杯生きるべきである。



【解説】
 お釈迦様の時代、悟りを開くための修行は自分を苦しい目に遭わせる苦行が主流であった。確かに苦行をすれば何かを成し遂げたような気にはなれるが、それによって悟りを開くことは困難であった。そこでお釈迦様は、心身を落ち着ける瞑想という方法を選んだ。その姿は周りからは何もしていないと見なされたが、お釈迦様は瞑想によって悟りを開いて仏となった。

 ひたすらに頑張ることは美徳と見なされがちである。本人としても何かに励んでいるという満足感を得られるだろう。だから何もせず休むということに対して、時間を無駄にするという罪悪感や不安を憶えてしまうのかもしれない。

 しかし、休みなく働き続ければ疲労が溜まって本来の力を発揮できなくなる。それなのに無理をして頑張り続けても十分な成果は出ない。だから何もしない、頑張らないという無駄で怠惰に見える行動も、私達には欠かせない。

 一生懸命やるべき時はやる。休むべき時は休む。目先の満足感に囚われず、心身を落ち着けて物事に取り組むことこそが、本当の意味でどんな日もどんな時も精一杯生きることである。

すてき

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