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2025年のお盆の期間はいつ?お供えや飾りから由来まで徹底紹介

最終更新:2024年09月05日(木)
公開:2023年07月14日(金)

「今年のお盆はいつ?」
「お盆を迎えるために、何を準備したらいい?」

今回のテーマはお盆

安心してお盆を迎えるために、日程を確認し、ご先祖様に失礼のないように準備をしておきたいですよね。


こんにちは、ホトカミ仏教担当の横井です。

お盆は、ご先祖様の霊を迎えるために行う行事です。

飾り付けなどを準備し、お坊さんにお参りに来てもらったり、お墓参りをします。

しかし実際、「お盆は何をしたらいいのか分からない!」という方も多いのではないでしょうか?

「お盆の日付を間違えた」「当日になっても準備ができていなかった」となりたくないですよね。

そこで今回は、お盆にお寺で働いた経験もあるお坊さんの私が、
「あなたが安心してお盆を迎えるために必要な知識」を紹介します!

基本的な知識に加えて「日本で1400年続くお盆の由来」「地域によって異なるお盆の日程」なども紹介します。

ぜひ最後まで読んで、安心してご先祖様をお迎えして下さいね。


【スケジュール編】お盆の期間はいつからいつまで?
【準備編】お盆のお供え物などを準備して安心してご先祖様を迎えよう
【お参り編】心をこめて、お参りしよう!
【おまけ】日本で1400年続くお盆の由来」の順に紹介していきます。

まずは、【スケジュール編】お盆の期間はいつからいつまで?で、しっかり予定を確認しましょう!
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執筆
ホトカミ編集部仏教担当

横井 郷


愛知県出身の仏教系大学生。一般家庭出身だがさまざまなご縁により仏教に興味を持ち、
あらゆる視点から仏教の可能性を追求している。
好きな仏さまは蔵王権現(ざおうごんげん)。
編集
ホトカミ運営代表

吉田 亮


1990年岐阜生まれ。東京大学文学部卒。
「100年後にも感謝される事業」を目指して、神社お寺のお参りの記録投稿サイト「ホトカミ」や多言語お参りガイドなどを提供する株式会社DO THE SAMURAIの代表取締役。

    目次

  1. 【スケジュール編】お盆の期間はいつからいつまで?
  2. 【準備編】お盆のお供えものなどを準備して安心してご先祖様を迎えよう
  3. 【お参り編】心を込めて、お参りしよう!
  4. 【おまけ】日本で1400年続くお盆の由来
  5. おわりに

【スケジュール編】お盆の期間はいつからいつまで?

「お盆はいつからいつまで?」
しっかり予定を確認しておきたいですよね。

実は、お盆は地域によって日付が異なるんですよ。
その理由も紹介します!

また、毎年日付が変わる「お盆休み」についても気になりますよね。

それでは早速、お盆の予定をみていきましょう。

お盆の期間はいつ?なぜ東京は七月盆なの?

まずは、2025年のお盆の予定を確認しましょう。

    2025年のお盆
    七月盆(東京を中心に)
    7月13日(日) 盆の入り
    7月14日(月) 中日
    7月16日(水) 盆明け

    八月盆(全国的に)
    8月13日(水) 盆の入り
    8月14日(木) 中日
    8月16日(土) 盆明け
    ※中日(ちゅうにち)を14日とするところもあれば、15日にすることもあります。

東京を中心に7月に行うお盆を、「七月盆」といいます。
日本全国一般的に8月に行うお盆を、「八月盆」「月遅れの盆」などといいます。

地域によってお盆の日程が異なる理由は、「農耕の繁忙期とお盆が重なるのを防ぐため」「地方から東京に移り住む人が増えたことによって帰省との兼ね合いが生まれたため」など複数の理由が考えられます。

このお盆の日程の違いは「お盆の日程を、新暦(太陽に基づく暦)か旧暦(月に基づく暦)のどちらをもとに決めるか」によります。

明治初期に日本政府が新暦(太陽に基づく暦)を採用するまでの間、お盆は旧暦(月に基づく暦)の7月15日に行っていました。
そのため、カレンダー上の日付を重視して新暦でも7月15日に行う「七月盆」の地域と、
新暦と旧暦の1ヶ月ほどのズレを踏まえて新暦の7月15日ではなく、新暦の8月15日に行う「八月盆」の地域が生まれました。

「八月盆」を「月遅れの盆」と呼ぶこともあるのは、7月15日ではなく8月15日とすることで、1ヶ月遅れているためです。


まず、もっとも一般的な七月盆と八月盆の日程を紹介しました。

しかし、お盆の日程は地域だけでなく、お寺によって異なる場合もあります。
ご実家やお寺にも事前に確認しておけば、安心ですね。
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旧暦のまま行なう旧暦盆

沖縄などの一部の地域では、明治以前と同じ旧暦をもとにお盆を行います。
現代でも、旧暦の7月15日にお盆を迎えるのです。

旧暦であるため、新暦では毎年お盆の日付が異なります。

    2025年の旧暦盆
    9月4日(水) 盆の入り
    9月5日(木) 中日
    9月6日(金) 盆明け

2025年の旧暦盆は、9月4日から始まります。

2025年のお盆休みは?

七月盆の地域でも、お盆の休みは8月であることがほとんどです。
毎年異なるお盆休み。

2025年のお盆休みをしっかり確認しておきましょう。
2025年のお盆休みはカレンダー通りに休んだ場合、8月13日(火)から16日(金)の4日間です。

お盆の期間は4日間だけですが、前後の休日を含めると、9連休になります。

毎年、お盆の帰省ラッシュには多くの人が移動するので、渋滞情報を調べたり、交通機関の予約をしておきましょう。


ここまで、まずは【スケジュール編】として、お盆の日程を確認しました。

次に、【準備編】として、お盆の準備に必要なことを紹介します。
しっかり準備して、安心してお盆を迎えましょう。

【準備編】お盆のお供えものなどを準備して安心してご先祖様を迎えよう

「お盆を迎える前に何を準備したらいいんだろう?」と不安になりますよね。 次に、お盆を迎えるにあたって必要な準備を「お盆に必要なもの」「お仏壇の掃除」の順に紹介します。
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お盆に必要なものを5つ紹介

お盆では、ご先祖様のお位牌を中心に、ご先祖様を迎え入れる特別な飾り付けをします。
お盆を迎える前に、飾り付けの準備をしましょう。

立派な壇(だん)を組む本格的なものから、マンションなどのスペースが限られている場所でも作ることができる身近なものまで、飾り付けには多くの種類があります。
また、飾り付けは地域によって異なる場合もあります。

ここではお盆を迎えるに当たり、最低限必要な「精霊馬」「水の子」「三具足」「お供え物を置く机」「お供え物」を紹介します。

精霊馬(キュウリの馬・ナスの牛)

お盆といえば「キュウリの馬」と、「ナスの牛」を作ってお供えしますよね。
この馬と牛のことを精霊馬(しょうりょううま)といいます。

なぜ、「キュウリの馬」と「ナスの牛」なのか考えたことはありますか?
かつて馬や牛は農耕生活において、必要不可欠な動物でした。
「キュウリの馬」はご先祖様に早く極楽浄土から帰ってきて欲しいから脚の速い馬、
「ナスの牛」は、現世から極楽浄土へゆっくりと戻って欲しいから、ゆっくり進む牛という意味があります。

キュウリとナスに折った割り箸や、麻がら(麻の茎を乾燥させたもの/おがら)の脚をつけてお供えしましょう。
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水の子(みずのこ)

キュウリやナスなどの野菜をサイコロ状の賽の目に四角く切り、水に浸して蓮(はす)の葉や里芋の葉の上にお供えしたものを、水の子といいます。

水の子には、様々な精霊をお清めして供養する役割があります。

キュウリやナスに加えて、洗米を加える地域もあります。

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お供えものを置く机

お供えものを置く机や棚を用意しましょう。
机には、真菰(まこも)や金襴(きんらん)の敷物を敷きます。

真菰(まこも)は古事記にも登場する植物で、仏教では「お釈迦様も病人を真菰の上に寝かせた」など、信仰にとって特別な素材です。ゴザのような敷物です。

金襴(きんらん)は、お寺などでよく使われている、金の糸などを混ぜて織られた布のことです。
どちらも、ご先祖様を迎える敷物として適しています。
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三具足(みつぐそく)

花を挿す華瓶(けびょう)、お線香を立てるための香炉(こうろ)、ろうそくを立てる燭台(しょくだい)の3つで三具足(みつぐそく)と呼びます。
左から順に華瓶、香炉、燭台をお供えします。


華瓶、灯明を左右対称に2つセットでお供えすると五具足(ごぐそく)と呼びます。
左から順に、華瓶、燭台、香炉、燭台、華瓶の順に並べます。

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お供えもの

ご先祖様が帰ってくるために、仏壇や盆棚にはお団子やお菓子、果物などをお供えします。

さらに、ご先祖様へのお食事として、お盆の4日間は御霊供膳(おりょうぐぜん)を用意することもあります。
御霊供膳とは、小さな御膳にご飯、汁物、煮物、和え物、漬物を盛り付けたものです。

御霊供膳の献立は仏様にお供えするものですので、精進料理であることが望ましいですが、
ご家族で召し上がっているものや、ご先祖様が好きだったものでもよいです。

並べる場所は、左下にご飯、右下に汁物、左上に煮物、右上に和え物、真ん中に漬物をお供えします。

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お仏壇の掃除をしよう

必要なものを準備したら、お供えものを並べる前に仏壇をキレイに掃除しましょう。
仏壇を掃除する際、チェックするポイントを紹介します

足りないものなどがあった場合、近所の仏具屋さんで手に入れましょう。

お仏壇に不具合がないか確認する

お仏壇や仏具に破損などがないか、チェックしておきましょう。
もし、不具合があった場合、交換しましょう。

香炉の灰を交換する

香炉の古い灰の中には、線香の燃えかすなどが残っている場合があります。
ふるいにかけて、燃えかすを取り除きましょう。

また、灰が減っていたら足しましょう。

ほこりをキレイに掃除する

ほこりが積もっていては、仏様を迎えることはできません。

絞った雑巾などでやさしく拭きましょう。
もちろん雑巾は床を拭いたものではなく、新品の雑巾を仏壇専用として使いましょう。

強く拭くと金箔や装飾が剥がれる場合があるので、丁寧に掃除したいですね。

金属製の仏具を磨く

真鍮(しんちゅう)の華瓶(けびょう)や香炉などの仏具は、キレイに磨いておきましょう。
金属磨き剤ピカールなどで根気よく磨くと、黒くくすんでいるものでも新品のようにキレイになります。


ここまで【準備編】では、「お盆に必要なもの」と「お仏壇の掃除」について紹介しました。これで、お盆を迎える準備ができましたね。

次は、【お参り編】心を込めて、お参りしよう!です。
心を込めて、ご先祖様をお迎えしましょう。
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【お参り編】心を込めて、お参りしよう!

「お盆は、どう過ごしたらいいんだろう?」と不安になりますよね。

ここからは、【お参り編】として「迎え火・送り火」「お墓参り、自宅やお寺でのお参り」「初盆の迎え方」について解説します。

※浄土真宗では、お盆に迎え火など特別な儀礼をすることはありません。
ご先祖様はお盆に霊として還ってくるのではなく、常に仏様として還り、自分を導いて下さっていると考えるからです。
そのため浄土真宗の方は、ここでご紹介するお参りの作法とは異なり、ご先祖を偲びつつ仏様の救いの中にあることを喜び、お念仏を称えます。

迎え火・送り火

ご先祖様をお迎えするのが、迎え火です。
迎え火は、ご先祖様が帰ってくるときの目印となり、お盆の初日である13日の夕方から夜にかけて行います。

ご先祖様をお送りするのが、送り火です。
送り火は、ご先祖様をお見送りするためにお盆の最終日である16日に行います。

伝統的な迎え火は、家の玄関や庭などで、焙烙(ほうらく・ほうろく)と呼ばれる素焼きのお皿の上でおがらを折って燃やします。

送り火では、おがらを焚いたり、提灯を灯したりします。
立ち上る煙を見て、ご先祖様が帰っていくのを見送る気持ちで手を合わせましょう。

しかし、都会やマンションに住む方は、火をつけて燃やすことが難しいですよね。

そんな場合は、盆提灯(ぼんちょうちん)などを使う方法があります。
玄関や窓、お仏壇の前などに盆提灯を吊るしてご先祖様を迎えましょう。

次に、お盆のお参りについて、紹介していきます。
ご先祖様への感謝の気持ちを込めて、お参りしましょう。
「お墓参り」では、必ずお墓の掃除をしてから手を合わせましょう。

また、お坊さんに供養してもらう場合、大きく分けて2つのパターンがあります。
「お坊さんが一軒ずつ回ってお経をあげるお寺」と「お寺で合同で供養の法要を執り行うお寺」です。

お寺によって、お盆のご供養の形式が違うので確認しておきましょう。

まずは「お墓参り」から紹介します。
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お墓参り

「お墓参りの作法、毎回不安になってしまう」という方もいるのではないでしょうか。 一緒にお墓参りの作法を復習しましょう。

まず、お墓参りに必要なものを確認します。

お墓参りに必要なものは、
・線香
・ろうそく
・ライター
・お花
・お供えもの
忘れものが無いようにしたいですね。
2021年春と秋のお彼岸はいつ?お供えなど、安心してお彼岸にお参りするための全知識を紹介 より

お墓参りの詳しい作法は、以前、お彼岸の記事でも紹介しました。
さらに知りたい方は、お墓参りの作法をお読み下さい。

自宅の仏壇をお坊さんに拝んでいただく棚経

お坊さんが訪問し、ご自宅の仏壇にお経をあげていただくことを棚経(たなぎょう)と言います。

棚経の場合、何日何時頃にお坊さんがくるか、お寺から事前にハガキなどでお知らせが届きます。
事前に予定を確認しておきましょう。

お坊さんがくる前に、お位牌を仏壇の見えるところに出しておくと、お坊さんが読経する際に戒名が読めないということがないので、お坊さんとしては助かります。

また、お坊さんに読経が終わった後にお茶をお出しする場合は、冷たいお茶を少しだけにしましょう。
お坊さんは1日に多いときには、100軒以上のご家庭を回ります。
その度にお茶をいただくと、お手洗いが近くなります。
そのため、少量のお茶がベストです。

また、熱中症対策などの観点から、栄養ドリンクやスポーツドリンクを出していただけると、お坊さんとしてはすごくありがたいです。
お布施を渡す際は、封筒に入れて直接お坊さんに渡しましょう。
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お寺でのお盆の法要

お寺での法要の場合、何日何時に執り行われるかを事前に確認しておきましょう。
法要が複数回あるお寺もありますので、その場合は参加できる時間で大丈夫です。

また参列する際は、お位牌を持っていくと良いでしょう。
お位牌が傷つかないように布などに包むとよいです。
数珠などを持っている方は持っていきましょう。

引越しなどで菩提寺が遠く、棚経や法要に参列できない方は、菩提寺に連絡し供養を依頼することになります。

手紙などで依頼する場合には、
「挨拶・お盆の供養を依頼する旨・施主名・〇〇家先祖代々または供養してもらうご先祖様の戒名」を書き、お布施などを同封します。

お盆のお布施の相場はおおよそ5000円〜3万円ほどです。
これとは別に、塔婆料(とうばりょう / お墓に立てる塔婆のお金)やお車代などを出す場合もあります。

新盆(初盆)の迎え方

新盆(にいぼん/しんぼん)とは、四十九日(亡くなってから四十九日目に行われる法要)の後に行われる、亡くなった方を初めて迎えるお盆のことです。

新盆では、親族や知人が集まり、特別に供養します。
新盆の法要は、喪服で参列しましょう。

新盆の法要の手配は、お寺に相談しましょう。
棚経でお坊さんに特別にお経をあげて頂ける場合や、お寺で新盆の法要をする場合もあります。

新盆は、白木で作った提灯や、特別な仏壇など、特別な飾り付けを用意する地域もあります。
詳しく知りたい場合は、お寺や地元の仏具店に相談しましょう。


ここまで、【お参り編】として、お盆当日の過ごし方を紹介しました。
最後に、お盆の由来となったお経のエピソードを紹介します。

実は、日本でお盆は1400年以上続いている伝統的な行事なんですよ。

【おまけ】日本で1400年続くお盆の由来

日本でお盆の行事が初めて行われたのは、仏教伝来のすぐ後、606年と言われています。
1400年以上昔、聖徳太子の時代から、日本ではお盆の行事が行われていたんですね。

そして、お盆は中国で生まれたあるお経が元になっています。

お盆の由来や意味を理解して、より心を込めてご先祖様を迎えるために、
最後にお盆の由来となったお経のエピソードを紹介します。

分かりやすくまとめたので、ぜひ最後まで読んで下さいね。

お盆の由来は、中国で生まれたお経にあり

お盆は、中国で生まれた「仏説盂蘭盆経(ぶっせつうらぼんきょう)」というお経に出てくるエピソードを由来とした行事です。

盆という言葉は、この仏説盂蘭盆経の「盂蘭盆(うらぼん)」という言葉を簡略にしたことに由来します。

盂蘭盆(うらぼん)とは、インドの言葉であるサンスクリット語で「ウランバナ/ullambana」といい、「逆さ吊りの苦しみ」という意味です。
つまり、この「仏説盂蘭盆経」とは、「逆さ吊りの苦しみから逃れる方法を説いた仏の教え」なのです。
逆さ吊りの苦しみなんて、現代を生きる我々には想像しづらいですよね。
仏説盂蘭盆経は、それほどの苦しみから救われる教えなんですね。

では、お盆にまつわるお経のエピソードである「仏説盂蘭盆経」とはどんなお話なのでしょうか?

分かりやすく紹介しますね!

遡ること2500年前。
このお話の主人公は、お釈迦様の弟子、目連(もくれん)です。

目連は、修行を積んだ結果、お釈迦様の弟子のなかでも「神通第一」と呼ばれ、神通力という不思議な力を使うことができました。

神通力を使い、亡くなった母親がどんな生活をしているのか覗いたところ、
目連の母親は、飢えと渇きの世界である餓鬼道(がきどう)で苦しんでいました。

自分を育ててくれたお母さんが苦しんでいるのは、なんとかして助けたいですよね。

そこで目連は、母が餓鬼道で苦しんでいることをお釈迦様に相談しました。

するとお釈迦様は、
雨季の修行が終わる7月15日に修行を終えたお坊さんに、ご先祖様の供養のための食べ物をお供えすれば、その功徳(くどく)で母親を救うことができる」とこたえました。

またお釈迦様は、お供えを受けるお坊さんを「相手のご先祖様が救われるように祈ってからお供えを受け取るように」と、戒めました。

目連は、お釈迦様の言う通りに食べ物を準備して、7月15日に修行を終えたお坊さんにお供えしたところ、目連のお母さんは餓鬼の苦しみから救われました。

目連たち弟子は、お母さんが救われ、たいへん喜びました。

目連がお母さんのためにお坊さんたちと7月15日にお参りしたのと同じく、 私たちは亡くなったご先祖様のために、お坊さんと共にお参りするお盆という行事を大切にしています。

1000年以上も昔に中国で生まれたお経が、現在の私たちの暮らしに繋がっているんですね。

お盆を大切にしていきたいですね。

おわりに

お盆のスケジュールに始まり、準備に必要なものや掃除について、そしてお盆の過ごし方、最後にはお盆の由来となったエピソードも紹介しました。

この記事では、一般的なお盆について紹介してきましたが、お盆の日程や作法なども地域やお寺によっては異なる場合があります。
そのため、ご実家やお寺に確認すると安心です。

ご家族やご先祖様のことを思い出し、手を合わせて下さい。
お盆が、ご家族や菩提寺との繋がりを強くするきっかけになればいいですね!

そして、ぜひお盆の大切な思い出は、ホトカミに投稿してみて下さい。
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