こうでんいん|曹洞宗|輪橋山
耕田院公式山形県 羽前大山駅
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2024/4/8 輪橋山徒然話 「昔、カラスは白かった」
◆印刷物を虫眼鏡でみると、色の点の集まりだということがわかる。色の点は、青緑(シアン)、 赤紫(マゼンタ)、 黄(イエロー)だ。この3色を「色の3原色」という。この3つの色で、すべての色をつくることができる。
◆たとえば、
赤紫(マゼンタ)+黄(イエロー)=赤
青緑(シアン)+黄(イエロー)=緑
青緑(シアン)+赤紫(マゼンタ)=青
というふうに、色づくりは足し算なのである。それらの割合を工夫していくと見事なグラデーションとなる。色のパレットだ。
◆さて、「色」に関わるこんな寓話がある。
◆昔々、カラスの色は真っ白だった。他の鳥のきれいな色が、なんともうらやましくてならなかった。すると、彼らは、フクロウに染めてもらったと教えてくれた。
「さあ、いらっしゃい、いらっしゃい。フクロウの染物屋は何でも上手に染めますよ。」
「染物屋さん、私をきみどり色に染めてくださいな。」
「私は頭だけを赤く染めてね。」
「はいはい、かしこまりました。」
鶯は黄緑色に。おしゃれな鶴は頭の上を赤く染めてもらって上機嫌だ。
◆さて、カラスの番だ。いろいろな色に染めてもらう。しかし、欲張りなカラスはどれもこれも気にいらない。
「誰が見てもひと目でわかる素晴らしい色がいいな。」
「誰が見ても一目でわかる色ですか。はい承知しました。」
「さあどうぞこちらへ。」
フクロウは大きな壷の中へいろいろな染料を入れた。
「さあ、この中で行水をしてください。誰が見ても一目でわかる素晴らしい色になりますよ。」
カラスは壷の中に入ると 全ての羽が染まるように行水をした。
「もう染まったかい。」
「はい。見事に染まりました。すばらしい。」
◆さて、どんな色にそまったのだろう。
◆フクロウが褒めるのでカラスはワクワクしながら自分の姿を小川に移してみた。なんとしたことか。カラスの身体は 頭から尾の先まで全て真っ黒だ。
◆こうしてカラスの色は真っ黒になり、フクロウはカラスから逃げるように森の中に隠れて 夜にしか出てこなくなったのだ。 ※ 参考 日本昔話 福娘童話集
◆色づくりは足し算だ。しかし、欲張って足しすぎると元も子もない。「ただの黒」になるのだ。この話は、外見へのこだわりと劣等感を戒めている。
◆瀬戸内寂聴さんは、ご自分の容姿についてこういう。
「鼻も低いし、目もちっちゃいしと思っても、これは天下にひとつしかないんです。これでよくがんばっているなと思って、自分を慰めなければいけないのね(笑)」
「自分が自分を嫌いだったら、人も自分を好きにはなりません。自分のいい所を発見してください。もっと自分を愛しなさい。そうすれば人生が変わります。」と。
◆寂聴さんがお説きになっているのは、外見を着飾るだけではなく、自分の持っている「よさ・内面」を磨くことを考えてほしいということだ。あなた自身が「よくがんばっているな」と言えるように。新たな自分を見つけることができれば、周りの人が見る眼も違ってくる。周りの人があなたの良さを見つけられるようになるからだ。
◆出会いの4月、自分の周りに「苦手な人」「嫌いな人」はいないだろうか。その「苦手な人」「嫌いな人」の中にあるのは、自分の「嫌なところ」だ。「あの方の中にいる自分」そう考えれば、そこまで嫌ったり、避けたりすることはないことにも気が付くのではないだろうか。
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輪橋山徒然話 2024/4/6.
◆声には三つの種類がある。「みんなの声」、「相手の声」、「自分の声」だ。
◆「みんなの声」とは、まわりからの意見や評価を指す。上司や同僚からのアドバイスや友人からの応援や批判などだ。「うわさ」も入るかもしれない。大きく捉えれば世論もそうだろう。
◆「相手の声」とは、相手の話す内容や表情、態度などだ。この「相手の声」を聴くことで、私たちは相手の立場や気持ちを理解し、相手との関係を作っていく。
◆「自分の声」とは、内面で感じている自分自身の思考や感情のことだ。「自分の声」を聴くことで、自分自身を理解する。
◆三つの声にはそれぞれ役割がある。社会生活においては、「みんなの声」。ビジネスでも、顧客の声や市場の声が重要となる。また、自己成長や自己実現のためには、「自分の声」だし、コミュニケーション・人間関係構築においては、「相手の声」を理解することが必要だ。
◆三つの声のうち、「みんなの声」、「相手の声」については、学校教育でも重視され、スキルも整理されている。
◆しかし、最も大事であるはずなのに、後回しにされがちなのが「自分の声」だ。そして、三つの声の中で一番聞きにくいのが「自分の声」だと思う。
◆「フラッシュアップライフ」というドラマでは、物語の主人公は結局5回もの人生をやり直し、ようやく、満足のいく人生を手に入れ、人間を卒業して…。という話だった。
◆このドラマのキモは、主人公が何度も生まれ変わり「自己内対話」を繰り返すことだ。そのうちに、だんだんと自分というものが、クリアになっていく。そして、同じ経験をしているもう一人の友と話すうちに確信に変わっていく。それが、「フラッシュアップライフ」の手順だった。
◆つまり、自分の声を聞くには、自分と「話す」ことが大事になのだが、たとえ自分の心であっても、「聞かねば答えない」のである。
◆さて、自分自身を客観的に観察する坐禅も写経もいい。それに加えて一つためしたいのは、セルフトークだ。自分へのインタビューだ。自分自身に向かって聞くことで、自分自身の考えや感情を整理され、自分自身の声が聞こえてくる。
◆「セルフインタビュー」とはこんな感じだ。
今日1日 うれしかったこと二つ
今日1日 出会ったことニつ
今日1日 チャレンジしたこと二つ
今日1日 手に入れたことニつ
今日1日 明日やろうと思うこと二つ などなど
◆二つとか三つと数を入れるのがコツだ。そして、「もう少しくわしく」「そうだったんですねぇ」などと話を膨らませていければ尚よい。この自分へのインタビューを通して、丁寧に自分の声を聞く。それが自分を大事にすることへのアプローチだ。
お風呂の中やおやすみ前にどうだろう。新学期を迎えたお子さんにもお勧めだ。
いつもニコニコ。一筆啓上付箋写経と自己内対話とセルフインタビューをお薦めする輪橋山徒然話。
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御朱印 | |||
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駐車場 | 寺院に来る際は、お気をつけてお越しください。
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住職が境内を説明付きでご案内します。
また、普段は見せていない、特別なものをお見せします。
名称 | 耕田院 |
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読み方 | こうでんいん |
参拝時間 | お檀家様以外はお電話ください。 |
参拝にかかる時間 | 20分 |
参拝料 | 無料 |
トイレ | あり。 |
電話番号 | 0235-33-3421 お問い合わせの際は「ホトカミを見た」とお伝えいただければ幸いです。 |
メールアドレス | koudein3924@gmail.com |
ホームページ | https://www.koden-in.jp/ |
SNS |
ご本尊 | 釈迦牟尼仏 |
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山号 | 輪橋山 |
宗旨・宗派 | 曹洞宗 |
体験 | 写経・写仏仏像法話 |
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