こうやさんこんごうぶじ
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高野山金剛峯寺ではいただけません
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高野山金剛峯寺のお参りの記録(1回目)
投稿日:2022年12月27日(火)
参拝:2021年11月吉日
*ブログの報告より部分抜粋
奥之院でお大師さまにご報告を終えて、次に向かったのが『金剛峰寺』です。ここは高野山真言宗の総本山となる司令塔(かつては高野山全体が金剛峰寺と呼ばれていたという)、内部には貴重な文化財がズラリ。尚、私が個人的に最も直に見たかったのは、千住 博画伯の襖絵です。何故なら、私はすでにNHKにて2度も特集を組まれたその襖絵制作についての特番すべてを録画して視ていたからでした。
千住 博画伯は、世界的にも評価の高い新しい手法による日本画の達人で、その代表的なモチーフである“滝”というのは何処かの有名な滝をただそのまま描くといったものではなくて、絵の具そのものを水のように上から流して創り上げるという画伯独特の技法です。開基1200年の高野山の中心である金剛峰寺(落雷後の再建1000年の伽藍)の各部屋には素晴らしい襖絵が幾つも残されているのですが、この金剛峰寺内の重要な部屋である「茶の間」(得度式などが行われる)と「囲炉裏の間」(涅槃会などの法要が行われる)は何故か襖絵が何もない寺紋だけの白い状態なのです。要するに、“空海と高野山”というあまりにもズッシリと重い歴史と篤い信仰を前にして、これまで何人もの絵師たちがここの襖絵に挑むもその重圧に押し潰されて悉く断念してきたのです。そこで高野山から襖絵の絵師として白羽の矢が立ったのがニューヨーク在住の日本画家/千住 博さんなのでした。
画伯が構想から丸6年もの歳月をかけて描き上げたものは、空海が若き日々に悟りを求めて奥深い山々へと分け入って駆け登ったであろう恐ろしい「断崖」、そして、まさに滝行そのもののモチーフともなる画伯得意の「滝」でした。断崖は和紙を手揉みしてできたシワをそのまま切り立った鋭い岩肌として用いました。そして、長大な滝の絵の中心部、その流れ落ちる滝の水の奥側には修行中の空海が座して瞑想しているというイメージでした。苦労の末に画伯の襖絵は見事に完成して、囲炉裏の間には全長25メートルを越す《瀧図》が、そして、茶の間には全長16メートルを越す《断崖図》が、令和2年10月に金剛峰寺へと奉納されて一般公開されました。
画伯が帰国して奉納された自分の襖絵を万感の想いで眺めていると、一人の僧侶から特別に非公開の極秘の間へと通されたのです。そこは瀧図のちょうど空海が座しているとイメージした中心部のその真裏にある部屋でした。驚いたことには、なんと秘仏となっている大師の尊像が、空海が必ずいる筈だと画伯が強くイメージして描いた滝の水のちょうどその位置に座していたのです。「なるほど、そういう意味だったんですね...」と、画伯とその僧侶は互いに顔を見合わせて納得の言葉を交わしたのでした。これも驚くべき大師のお導きなのです。
この千住 博画伯の描いた壮大な襖絵は、今ならば自由に撮影することができます(いずれ国宝級の指定を受ければ撮影不可となるかもしれません)。今後、画伯が世を去ってもこのまま数百年~千年と金剛峰寺の中で伝え残されていく至宝となるのです。
ブログ---宝珠diary
『Occultist による仏教論考 etc.』
https://houju-isis.fc2.net/blog-entry-14.html
奥之院でお大師さまにご報告を終えて、次に向かったのが『金剛峰寺』です。ここは高野山真言宗の総本山となる司令塔(かつては高野山全体が金剛峰寺と呼ばれていたという)、内部には貴重な文化財がズラリ。尚、私が個人的に最も直に見たかったのは、千住 博画伯の襖絵です。何故なら、私はすでにNHKにて2度も特集を組まれたその襖絵制作についての特番すべてを録画して視ていたからでした。
千住 博画伯は、世界的にも評価の高い新しい手法による日本画の達人で、その代表的なモチーフである“滝”というのは何処かの有名な滝をただそのまま描くといったものではなくて、絵の具そのものを水のように上から流して創り上げるという画伯独特の技法です。開基1200年の高野山の中心である金剛峰寺(落雷後の再建1000年の伽藍)の各部屋には素晴らしい襖絵が幾つも残されているのですが、この金剛峰寺内の重要な部屋である「茶の間」(得度式などが行われる)と「囲炉裏の間」(涅槃会などの法要が行われる)は何故か襖絵が何もない寺紋だけの白い状態なのです。要するに、“空海と高野山”というあまりにもズッシリと重い歴史と篤い信仰を前にして、これまで何人もの絵師たちがここの襖絵に挑むもその重圧に押し潰されて悉く断念してきたのです。そこで高野山から襖絵の絵師として白羽の矢が立ったのがニューヨーク在住の日本画家/千住 博さんなのでした。
画伯が構想から丸6年もの歳月をかけて描き上げたものは、空海が若き日々に悟りを求めて奥深い山々へと分け入って駆け登ったであろう恐ろしい「断崖」、そして、まさに滝行そのもののモチーフともなる画伯得意の「滝」でした。断崖は和紙を手揉みしてできたシワをそのまま切り立った鋭い岩肌として用いました。そして、長大な滝の絵の中心部、その流れ落ちる滝の水の奥側には修行中の空海が座して瞑想しているというイメージでした。苦労の末に画伯の襖絵は見事に完成して、囲炉裏の間には全長25メートルを越す《瀧図》が、そして、茶の間には全長16メートルを越す《断崖図》が、令和2年10月に金剛峰寺へと奉納されて一般公開されました。
画伯が帰国して奉納された自分の襖絵を万感の想いで眺めていると、一人の僧侶から特別に非公開の極秘の間へと通されたのです。そこは瀧図のちょうど空海が座しているとイメージした中心部のその真裏にある部屋でした。驚いたことには、なんと秘仏となっている大師の尊像が、空海が必ずいる筈だと画伯が強くイメージして描いた滝の水のちょうどその位置に座していたのです。「なるほど、そういう意味だったんですね...」と、画伯とその僧侶は互いに顔を見合わせて納得の言葉を交わしたのでした。これも驚くべき大師のお導きなのです。
この千住 博画伯の描いた壮大な襖絵は、今ならば自由に撮影することができます(いずれ国宝級の指定を受ければ撮影不可となるかもしれません)。今後、画伯が世を去ってもこのまま数百年~千年と金剛峰寺の中で伝え残されていく至宝となるのです。
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