法話と天井絵の寺 観音寺の日常(314回目)|徳島県立道駅
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投稿日:2023年08月21日(月)
棚経でお邪魔をすると、いろいろな質問を受けることがあります。
今年初盆を迎えた檀家さんでの出来事。
「足が悪いけんど、ちゃんと成仏できるだろうか。」
心配そうにたずねる、親戚の方がおられました。
お父様が亡くなったのは3年前。看護師の職能を生かして自宅で介護をし、最期を看取りました。介護だけが生き甲斐になってしまった彼女も60歳。夫も子どももいません。
生前お父様は足が悪く、歩くことができませんでした。彼女の献身的な介護のおかげで、日常の生活に困ることはありませんでしたが、心配事は亡くなってからのことでした。
「死出の旅に出るって言うでしょ。それも一人旅。足が悪いお父さんは、歩けないから旅に出たくても行けないのじゃないかと思うと心配で。」
納棺の時には、白い着物や旅などを入れて差し上げます。六文銭やおにぎりなど、旅支度をします。旅は歩いて行くもの。自動車やバスはありません。歩けない人は、ずっと歩けないままに、この世で迷ってしまうのではないかと心配されたようです。
「この世で生きている時は、肉体があります。それ故に、足が痛い、腰が痛い、内臓の病気だと気が休まりません。しかし、亡くなったら肉体はこの世に置いていきます。肉体を離れて『たましい』だけとなって旅立っていきます。「たましい」には肉体がありません。足が悪くても、腰が痛くても、内臓の病気があっても、関係ありません。この世で培った『想い』だけを持って旅立っていきます。ですから、足が悪くても大丈夫ですよ。」
ほっとほおが緩んで安心した顔をされていました。ずっと気がかりで心配しておられたようです。自分が助けに行かなくてはいけないのではないかと、思うこともあったとか。
「心配ないですよ。」の一言が、誰かを救うこともあるようです。
合掌
仏教の知恵で心豊かに過ごせますよう祈念しております。
今年初盆を迎えた檀家さんでの出来事。
「足が悪いけんど、ちゃんと成仏できるだろうか。」
心配そうにたずねる、親戚の方がおられました。
お父様が亡くなったのは3年前。看護師の職能を生かして自宅で介護をし、最期を看取りました。介護だけが生き甲斐になってしまった彼女も60歳。夫も子どももいません。
生前お父様は足が悪く、歩くことができませんでした。彼女の献身的な介護のおかげで、日常の生活に困ることはありませんでしたが、心配事は亡くなってからのことでした。
「死出の旅に出るって言うでしょ。それも一人旅。足が悪いお父さんは、歩けないから旅に出たくても行けないのじゃないかと思うと心配で。」
納棺の時には、白い着物や旅などを入れて差し上げます。六文銭やおにぎりなど、旅支度をします。旅は歩いて行くもの。自動車やバスはありません。歩けない人は、ずっと歩けないままに、この世で迷ってしまうのではないかと心配されたようです。
「この世で生きている時は、肉体があります。それ故に、足が痛い、腰が痛い、内臓の病気だと気が休まりません。しかし、亡くなったら肉体はこの世に置いていきます。肉体を離れて『たましい』だけとなって旅立っていきます。「たましい」には肉体がありません。足が悪くても、腰が痛くても、内臓の病気があっても、関係ありません。この世で培った『想い』だけを持って旅立っていきます。ですから、足が悪くても大丈夫ですよ。」
ほっとほおが緩んで安心した顔をされていました。ずっと気がかりで心配しておられたようです。自分が助けに行かなくてはいけないのではないかと、思うこともあったとか。
「心配ないですよ。」の一言が、誰かを救うこともあるようです。
合掌
仏教の知恵で心豊かに過ごせますよう祈念しております。
すてき
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住職さんも、ホトカミを通じてお参りされる方がいるんだなぁと、情報を発信しようという気持ちになりますし、
「ホトカミ見ました!」きっかけで豊かな会話が生まれたら、ホトカミ運営の私たちも嬉しいです。
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