宝山寺のお参りの記録(1回目)
奈良県宝山寺駅

#宝山寺 #生駒聖天

聖天堂に歓喜天を祀る。

#大聖歓喜天

金剛界マンダラに、天部に属する20尊の仏様で構成された、外金剛部二十天という一団が登場する。帝釈天、エンマ大王、ビシャモン天など、著名な天も多く所属する。
二十天のうち6尊は、象または猪の頭を持つ。ビナヤキャと総称される集団だ。個々の尊名は、金剛食（こんごうじき）天や金剛猪頭（こんごうちょず）天など。だがこの中の1尊にも、ビナヤキャがいる。

ビナヤキャは大自在天とウマ妃の子供たちで、本当は全部で1500体いるらしい。歓喜天はその大将。別名のガナハチも梵語のガネーシャも、軍勢の主を意味する言葉だ。
それで、金剛界マンダラの6尊のビナヤキャうち、単にビナヤキャと呼ばれる1尊が歓喜天なのか、前に気になって調べた。どうやら歓喜天らしい。

仏像知識事典によれば、「ビナヤキャ法にはガナハチとビナヤキャは別と書かれているが、両界マンダラでは同じとみなし、どちらの名前でも呼ぶ」と。
密教大辞典には、「金剛界マンダラには5体のビナヤキャがいる。金剛摧砕天、金剛食天、金剛衣服天、金剛調伏天、ビナヤキャ（歓喜天）だ。あるいは金剛猪頭天を加えて6体とする。歓喜天はガナハチ。つまりビナヤキャの首領だ」と。

なお、胎蔵マンダラの最外院（さいげいん）にいるビナヤキャは、曼荼羅図典に歓喜天と明記されている。