皐月五月は「竹の子」を描き、「奇毘(くしび)」と謹書します。
この「竹の子」は御本殿北側(後側)の下部中央にある彫刻を元にしております。
竹はぐんぐんと伸び成長が早いことから初宮詣や七五三詣の際に神様に奏上する祝詞の文言としても出てまいります。竹に限らず太古の我らが先祖たちは動植物など身の回りのあらゆるもの、その生命力に神秘なるものを感じたのでしょう。そのような「不思議なこと、霊妙なこと」を表す古語が「奇毘(くしび)」であります。世界は「くしび」なるものに満ちています。神社信仰とはそうした「くしび」なるものを恐れ畏む感性の所産といえましょう。
※「竹の子」の彫刻を拝観することができます。御社殿後方へ回ってみて下さい。