三嶽神社

静岡県 都田駅

井の国を巡る　最終回

三岳城と三岳神社

井の国の背にそびえる、標高467㍍三岳山の山頂に築かれた三岳城は、南北朝争乱の時代には宗良親王を奉じて、遠江国一帯における南朝方の拠点となっていました。

一の城(本丸)跡となる山頂から望む壮観な眺めは東西に天竜川と浜名湖を挟み、正面には井の国は勿論のこと、三方ヶ原や遠く遠州灘まで見渡すことができます。

平和な現世に於いては、この雄大な景色を楽しむばかりですが、戦乱の世にあって同じ眺めを見ていた人達の胸中如何謀りか、、、と思いを馳せてみます。

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三岳(三嶽)神社は先の渭伊神社、二宮神社と並び遠江國引佐郡六座の内に列する式内社、大敬神社です。
三岳山の中腹に鎮座し、そこはかつては三岳城の三の丸(出丸)として機能していた場所でした。

後醍醐天皇より、遠江に蔵王大権現を奉祈せしめよとの命により、宗良親王によりお祀りされ三嶽大権現と称した、とする御由緒があります。

近代は神仏分離により蔵王大権現と同一視された広国押建金日命(二十七代安閑天皇)を御祭神とし、三岳神社と改称されました。

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三岳神社の拝殿前に駐車場があり、そこを登山口として山頂一の丸跡まで、ゆっくり歩いても30分程度。
観光目的としては適度な負荷ですが、此処に城を築き、またそれを攻め落とす、、と考えると、、
先人達の行いは驚愕でしかありません。

「 國破山河在 城春草木深」

山頂にて思い起こされた、あまりにも有名な詩の首聯を添えておきます。