御朱印・神社お寺の検索サイト楽しみ方

福田院の日常(35回目)山形県新庄駅

【和尚の問わず語り】vol.1/6 『よき香りの人』

投稿日:2020年03月18日(水)
3
『よき香りの人』


あなたはご存知ですか?

人間の癖の90%以上が毎日の習慣だということを。

私たちは癖を生まれながらだと思っていますが

そうでは無いようです。

人は誰でも色々な癖や

欠点を持っているものです。

今皆さんの周りに面と向かって注意してくれる人

叱ってくれる人はいますか。

そのような人がいたら感謝すべきだと思います。

何故なら世間の多くはそれをただ黙って見過ごし

陰で笑っていることの方が多いからです。

ある日お釈迦さまが弟子のアナンと

街を歩いていた時のことです。

道端に一枚の紙切れが落ちていました。

お釈迦さまはアナンにその紙切れを

拾うように命じました。

また少し歩くと今度は縄が落ちていました。

お釈迦さまはまたその縄をアナンに拾わせました。

しばらくしてお釈迦さまはアナンに

「何か気づいたことはないか」と尋ねました。

アナンが言いました。

「別に変ったことは無いのですが

ただ紙切れには何も包まれていないのに

とても良い香りがしますし

縄の方はとても嫌な匂いがします」と。



お釈迦さまは続けて尋ねました。

「それはどうしてだろうか」



アナンが答えました。

「きっと紙にはなにかいい匂いのものが包んであり

縄の方にはとても嫌な匂いのするものが

縛ってあったのだと思います」



お釈迦さまはアナンに言われた

「紙は香りの良いものを包んであったので

いつの間にかその匂いが紙にうつり

紙そのものもよい香りを放つようになったのです。

縄の方も嫌な匂いのものを縛っていたから

いつの間にか嫌な匂いがしみ込んでしまったのです。



アナンよ、よき香りとはよき教えのことだ。

そのよき教えを聞き

そのよき教えと共に暮らすならば

いつの間にか生きることを喜び

感謝できる人間になっていくことだろう」

と言われ

お釈迦さまは静かに歩きだされたのです。



いいことばかりを言いお世辞を使い

裏では何を言っているか

わからないような人も多い世の中ですが

本当に心から叱ってくれる

親身になって苦言をはいてくれるような人こそ

よき人といえるのではないかと思います。



自分もそんな人の側にいると

知らず知らずのうちによき人になっていく

「霧の中を歩くと知らない間に着物がしっとりするように」

やさしい人に親しんでいると気が付かないうちに

自分もやさしい人になっていくのではないでしょうか。



あなたを心から叱り励ましてくれる人を大切にし

そんな良き香りのする人に親しんでいきたいものです。

福田院の建物その他
能登 總持寺祖院伝燈院(御開山霊廟)

すてき

みんなのコメント3件)

納得です❗️
ただ、勤め人には難しいかもしれませんね。
よき教えをする上司ばかりでは無いので・・・
私も未熟者ですし・・・

2020年03月18日(水)

「よき教えの人」とは「よき行いの人」をいうのだと思います。
そんな人に私もなりたいですね。

2020年03月19日(木)

よき行いの人ですか❗️
会ってみたいですね本当の本物に。
我、いまだ偽善者なりです。

2020年03月19日(木)
ログインしてください

ログイン無料登録すると、投稿へコメントできます。

ホトカミ見ました! で広がるご縁

ホトカミを見てお参りされた際は、
もし話す機会があれば住職さんに、「ホトカミ見てお参りしました!」とお伝えください。
住職さんも、ホトカミを通じてお参りされる方がいるんだなぁと、情報を発信しようという気持ちになりますし、
「ホトカミ見ました!」きっかけで豊かな会話が生まれたら、ホトカミ運営の私たちも嬉しいです。
福田院のお知らせをもっと見る116件

福田院

限定御朱印最新情報を

メールで受け取ろう

受け取る

①ホトカミに登録

②受け取りたい公式神社お寺をフォロー

コメント
お問い合わせ