耕田院の日常(421回目)|山形県羽前大山駅
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投稿日:2024年03月31日(日)
輪橋山徒然話 2024-3-31. 余命三カ月の母親の3つの奇跡
◆ナチュラルキラー細胞とは、誰しもの体に備わっていて、一言で言えば自然治癒の力だ。
◆諏訪中央病院の鎌田實先生が、このナチュラルキラー細胞の話をしていた。 (参考 致知2012/7)
◆患者さんにスキルス胃がんにかかった女性がいたそうだ。スキルス胃がんは、早期発見が困難で、その増殖浸潤が速く、症状があらわれて見つかったときには進行していることが多い。治りにくいがんの一つだ。
◆彼女も余命三カ月と診断され、諏訪中央病院の緩和ケア病棟にやってきた。年齢は42歳だったという。
◆まず、緩和ケア病棟とは、緩和ケアに特化した病棟だ。がんを治すことを目標にした治療(手術、薬物療法、放射線治療など)ではなく、がんの進行などに伴う体や心のつらさに対する専門的なケアが目的だ。
◆その緩和ケア病棟で、彼女は鎌田先生に切り出した。
「先生、助からないのはもう分っています。だけど少しだけ、長生きをさせてください。」
鎌田先生は、返事に困って、黙ってお茶を飲んでいたそうだ。
すると彼女はこう加えたという。
「子どもの卒業式まで生きたい。卒業式を母親として見てあげたい 。」と。
◆余命宣言は9月。3ヶ月の命とは彼女は 、2月までしか生きられないということだ。それでも彼女は、春まで生きて子供の卒業式を見届けたいと。その思いが何かを変えたと鎌田先生は語る。
◆そして、一つ目の奇跡は起った。母親は春まで生きて卒業式に出席できた。しかしそれだけではなかったのだ。
◆実は、彼女にはお嬢さんが二人いて、上の子が高校3年生。下の子が高校2年生。せめて上の子の卒業式まではと鎌田先生たちは考えていたという。しかし、彼女は、余命三か月と言われてから、あと1年8ヶ月生き抜き、下のお子さんの卒業式をも見届けることができたというのだ。
◆鎌田先生によれば、こうしたことは科学的にも立証されているという。なんとしても、という強い気持ちでいるとき、「ナチュラルキラー細胞」が活性化していると言う。それが自然治癒力なのだ。
◆おそらくこの彼女の場合も 「希望・願い」が体の中で見えない力となり、がんと闘う「ナチュラルキラー細胞」を活性化させたのだ。
◆もう一つ、病院のあたたかい治療方針も奇跡を後押しした。
◆病院は、彼女のために、体調が少し良くなると外出許可を出したそうだ。最後の最後に外出許可で家へ帰った時には、もう立つことのできない状態だったのにも関わらず、母親とし家の台所に立ったそうだ。そして立てないはずの彼女が、母親として最後の力を振り絞って作ったのはお弁当だった。
◆その最後のお弁当は「おむすび 」だったという。これが2つ目の奇跡だ。そして、卒業式も見届けることができた。
◆彼女の人生は40年ちょっと。しかし、命は長短ではない。いかに精一杯生きたか、生き抜いたかだ。彼女は母として先に逝くものとしての生き方はどうあればよいか、娘たちに伝えることができたと思う。
◆さて、自然治癒力についてこんなことも鎌田實先生は言っている。
◆「笑うことが体にいい」と。笑うと副交感神経が刺激され、血液循環がよくなり、血圧がさがる。すると、体を外敵から守るリンパ球が増え、がんやウイルスをやっつけるナチュラルキラー細胞が活性化するのだと。瀬戸内寂聴さんをはじめ、清々しく生きぬいた方々は笑顔が素敵だ。
◆しかし、つらいときには、笑うことなんてできない。そういうときは泣いたらいい。泣くことも副交感神経を刺激するのだ。涙を流すこと自体がストレスを緩和し、命を守ってくれるのだ。
いつもニコニコ 一筆啓上付箋写経
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◆ナチュラルキラー細胞とは、誰しもの体に備わっていて、一言で言えば自然治癒の力だ。
◆諏訪中央病院の鎌田實先生が、このナチュラルキラー細胞の話をしていた。 (参考 致知2012/7)
◆患者さんにスキルス胃がんにかかった女性がいたそうだ。スキルス胃がんは、早期発見が困難で、その増殖浸潤が速く、症状があらわれて見つかったときには進行していることが多い。治りにくいがんの一つだ。
◆彼女も余命三カ月と診断され、諏訪中央病院の緩和ケア病棟にやってきた。年齢は42歳だったという。
◆まず、緩和ケア病棟とは、緩和ケアに特化した病棟だ。がんを治すことを目標にした治療(手術、薬物療法、放射線治療など)ではなく、がんの進行などに伴う体や心のつらさに対する専門的なケアが目的だ。
◆その緩和ケア病棟で、彼女は鎌田先生に切り出した。
「先生、助からないのはもう分っています。だけど少しだけ、長生きをさせてください。」
鎌田先生は、返事に困って、黙ってお茶を飲んでいたそうだ。
すると彼女はこう加えたという。
「子どもの卒業式まで生きたい。卒業式を母親として見てあげたい 。」と。
◆余命宣言は9月。3ヶ月の命とは彼女は 、2月までしか生きられないということだ。それでも彼女は、春まで生きて子供の卒業式を見届けたいと。その思いが何かを変えたと鎌田先生は語る。
◆そして、一つ目の奇跡は起った。母親は春まで生きて卒業式に出席できた。しかしそれだけではなかったのだ。
◆実は、彼女にはお嬢さんが二人いて、上の子が高校3年生。下の子が高校2年生。せめて上の子の卒業式まではと鎌田先生たちは考えていたという。しかし、彼女は、余命三か月と言われてから、あと1年8ヶ月生き抜き、下のお子さんの卒業式をも見届けることができたというのだ。
◆鎌田先生によれば、こうしたことは科学的にも立証されているという。なんとしても、という強い気持ちでいるとき、「ナチュラルキラー細胞」が活性化していると言う。それが自然治癒力なのだ。
◆おそらくこの彼女の場合も 「希望・願い」が体の中で見えない力となり、がんと闘う「ナチュラルキラー細胞」を活性化させたのだ。
◆もう一つ、病院のあたたかい治療方針も奇跡を後押しした。
◆病院は、彼女のために、体調が少し良くなると外出許可を出したそうだ。最後の最後に外出許可で家へ帰った時には、もう立つことのできない状態だったのにも関わらず、母親とし家の台所に立ったそうだ。そして立てないはずの彼女が、母親として最後の力を振り絞って作ったのはお弁当だった。
◆その最後のお弁当は「おむすび 」だったという。これが2つ目の奇跡だ。そして、卒業式も見届けることができた。
◆彼女の人生は40年ちょっと。しかし、命は長短ではない。いかに精一杯生きたか、生き抜いたかだ。彼女は母として先に逝くものとしての生き方はどうあればよいか、娘たちに伝えることができたと思う。
◆さて、自然治癒力についてこんなことも鎌田實先生は言っている。
◆「笑うことが体にいい」と。笑うと副交感神経が刺激され、血液循環がよくなり、血圧がさがる。すると、体を外敵から守るリンパ球が増え、がんやウイルスをやっつけるナチュラルキラー細胞が活性化するのだと。瀬戸内寂聴さんをはじめ、清々しく生きぬいた方々は笑顔が素敵だ。
◆しかし、つらいときには、笑うことなんてできない。そういうときは泣いたらいい。泣くことも副交感神経を刺激するのだ。涙を流すこと自体がストレスを緩和し、命を守ってくれるのだ。
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すてき
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