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耕田院の日常(420回目)山形県羽前大山駅

「窓の月」

投稿日:2024年03月30日(土)
輪橋山徒然話 2024-3-30

盗人に とり残されし 窓の月 良寛

大愚良寛さまの句である。

寒い、寒い冬の日。
良寛さんの五合庵に泥棒が入ったそうだ。

泥棒に入ったはいいが、米櫃は空っぽ。
頭陀袋には村の子どもたちと遊ぶ手毬と手ぬぐいだけ。

庵の中には何もない。

さっきから泥棒の様子を薄目で伺っていた良寛さんで、どうされたでしょう。

なんと良寛さんは足で布団を蹴り下げながら、大きく寝返りをうったというのだ。
そして体を布団の外へ乗り出したそうだ。どうぞ、布団を持っていきなさいよというように。

泥棒は、その布団をはぎとって逃げたそうだ。

残された良寛さんは寒さに震えながら外を見ると冴え冴えとした月である。

そのときに心情が「窓の月は盗まれなかった」と詠んだ句が
「盗人に とり残されし 窓の月」である。 

さて、今の時期の満月をアメリカではワームムーンというのだそうだ。土壌が温まり始めた3月、冬の休眠から目覚めたさまざまな幼虫が地上に現れることに由来しているのだ。世界共通、冬眠をしていた様々な動物が動き始める本格的な春の到来だ。

それにしても、先日の満月は見事だった。

どんどん気温が下がる放射冷却の早朝だ。
気温がマイナス3度、霧の上に浮かぶ月拝むことができた。

◆「深呼吸と一筆付箋写経」心を清々しく保つための術として。今日も一日オンニコニコで。

#心は大山
#輪橋山徒然話
#良寛さん
#窓の月
#ワームムーン
耕田院(山形県)

すてき

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