耕田院の日常(416回目)|山形県羽前大山駅
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投稿日:2024年03月25日(月)
輪橋山徒然話 2024/3/25
輪橋山徒然話のプロフィールにある「オンニコニコ」について
→「#オンニコニコ」とする理由は唱えるだけで世界が変わる「ことば」だから
初心忘るべからずで再々々POST
◆「オンニコニコ」は西有 穆山(にしあり ぼくざん)禅師のお言葉である。禅師は約200年前、1821年のお生まれだ。
◆ある男が禅師さまに次のように尋ねた。
「禅師さま、私は毎日、毎日仕事が忙しくて、坐禅したり、仏教の勉強をしたりする暇がありません。何か簡単なお経があれば教えて下さい。」
すると禅師さまは、
「そうか、それはあるな。お前さんは毎朝起きたら顔を洗いなさるだろう。洗面後、仏壇に一本の線香をお供えするくらい時間は持ち合わせだろうな。」
「ハイ、それくらいは何でもありません。私にもできます。」
「そうか、そうしたら短いご真言陀羅尼だが、まあ二十一遍くらいやれるかな。忙しいときはせいぜい七遍でもよいが、これには大功徳があるのじゃ」
「それくらい何でもありません。そんなにありがたいものなら早く教えてください」
◆その時に禅師がさらさらと書かれたのが「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」である。しかし、禅師に揶揄われていると思って男の顔色がかわった。すると、男に禅師はこう言った。
「これは、見たところ、きわめてやさししいがいざ実行となるとな、至極困難じゃ。それお前さん、わしが書いてあげたら、むきになって、開き直って眼の色血相をかえておいでだったが、それそれだ、ハラタテヌことは難しいことなのだよ」と。
◆禅師さは、「瞋恚は、火の如く、もろもろの善功徳を焼き尽くす」とお説きになった。「瞋恚」とは「しんに」と読み、三毒・十悪の一。自分の心に逆らうものを怒り、恨むことである。その「瞋恚」を戒め、同時に心を明るくする真言が「オンニコニコ」なのであると。
◆男は、毎朝大真面目に、「オンニコニコ」と唱えたと言う。やがて、この「オンニコニコ」は家族に、店員に広がり、明るい心、明るい面が広まっていったという。日日の仕事が希望の明るい仕事となっていったのだ。人の世は住みにくいが、心の持ち方で明るくも暗くもなる。同じ心から仏菩薩にもなるし、悪鬼羅刹ともなる。「オンニコニコ」は明るい方向に向けてくれる真言陀羅尼なのだ。
◆つまり「オンニコニコ」は「和顔愛語」の実践だ。和顔愛語とは、にこやかな笑顔と優しい言葉で人に接することだ。付け加えるなら、内面から醸し出されるのが「和顔」である。鏡をみて表情をつくる練習をしただけではダメなのである。
◆私も「男に習い」21遍繰り返してみた。指を折り21回。なんだか元気がでてきた。
◆機会があるごとに、「和顔愛語」の「オンニコニコ」皆さまに伝えたいと思っている。言いようのない苦しみの中にていたとしても、ただ口に出して唱えること、それだけで世界が変わる「ことば」なのだから。
補足
□三毒とは、仏教において克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩、すなわち貪・瞋・癡(とん・じん・ち)のことであり、我々の苦しみの原因となっているもの。
□「真言陀羅尼」とは、仏教において用いられる呪文の一種で、比較的長いものをいう。
□「和顔」はやわらかな顔、「愛語」はやさしい言葉。つまり、文字通り、笑顔で愛情のこもった言葉で話すこと
★☆★☆★☆★☆
#心は大山
#梅の季節
#輪橋山徒然話
#オンニコニコ
#ハラタテマイゾヤソワカ
#西有禅師
#曹洞宗
#真言陀羅尼
#鶴岡市
#庄内
輪橋山徒然話のプロフィールにある「オンニコニコ」について
→「#オンニコニコ」とする理由は唱えるだけで世界が変わる「ことば」だから
初心忘るべからずで再々々POST
◆「オンニコニコ」は西有 穆山(にしあり ぼくざん)禅師のお言葉である。禅師は約200年前、1821年のお生まれだ。
◆ある男が禅師さまに次のように尋ねた。
「禅師さま、私は毎日、毎日仕事が忙しくて、坐禅したり、仏教の勉強をしたりする暇がありません。何か簡単なお経があれば教えて下さい。」
すると禅師さまは、
「そうか、それはあるな。お前さんは毎朝起きたら顔を洗いなさるだろう。洗面後、仏壇に一本の線香をお供えするくらい時間は持ち合わせだろうな。」
「ハイ、それくらいは何でもありません。私にもできます。」
「そうか、そうしたら短いご真言陀羅尼だが、まあ二十一遍くらいやれるかな。忙しいときはせいぜい七遍でもよいが、これには大功徳があるのじゃ」
「それくらい何でもありません。そんなにありがたいものなら早く教えてください」
◆その時に禅師がさらさらと書かれたのが「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」である。しかし、禅師に揶揄われていると思って男の顔色がかわった。すると、男に禅師はこう言った。
「これは、見たところ、きわめてやさししいがいざ実行となるとな、至極困難じゃ。それお前さん、わしが書いてあげたら、むきになって、開き直って眼の色血相をかえておいでだったが、それそれだ、ハラタテヌことは難しいことなのだよ」と。
◆禅師さは、「瞋恚は、火の如く、もろもろの善功徳を焼き尽くす」とお説きになった。「瞋恚」とは「しんに」と読み、三毒・十悪の一。自分の心に逆らうものを怒り、恨むことである。その「瞋恚」を戒め、同時に心を明るくする真言が「オンニコニコ」なのであると。
◆男は、毎朝大真面目に、「オンニコニコ」と唱えたと言う。やがて、この「オンニコニコ」は家族に、店員に広がり、明るい心、明るい面が広まっていったという。日日の仕事が希望の明るい仕事となっていったのだ。人の世は住みにくいが、心の持ち方で明るくも暗くもなる。同じ心から仏菩薩にもなるし、悪鬼羅刹ともなる。「オンニコニコ」は明るい方向に向けてくれる真言陀羅尼なのだ。
◆つまり「オンニコニコ」は「和顔愛語」の実践だ。和顔愛語とは、にこやかな笑顔と優しい言葉で人に接することだ。付け加えるなら、内面から醸し出されるのが「和顔」である。鏡をみて表情をつくる練習をしただけではダメなのである。
◆私も「男に習い」21遍繰り返してみた。指を折り21回。なんだか元気がでてきた。
◆機会があるごとに、「和顔愛語」の「オンニコニコ」皆さまに伝えたいと思っている。言いようのない苦しみの中にていたとしても、ただ口に出して唱えること、それだけで世界が変わる「ことば」なのだから。
補足
□三毒とは、仏教において克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩、すなわち貪・瞋・癡(とん・じん・ち)のことであり、我々の苦しみの原因となっているもの。
□「真言陀羅尼」とは、仏教において用いられる呪文の一種で、比較的長いものをいう。
□「和顔」はやわらかな顔、「愛語」はやさしい言葉。つまり、文字通り、笑顔で愛情のこもった言葉で話すこと
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すてき
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