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耕田院の日常(394回目)山形県羽前大山駅

「不老不死」

投稿日:2024年02月29日(木)
橋山徒然話 2024-2-29. 「不老不死」

◆未来に、遺体の細胞を損なうことなく解凍し、治療する技術が生まれれば、自らの死体でこの世に甦ろうとしているのはメジャーリーガー最後の4割バッター(おそらく)のテッド・ウィリアムズだ。彼は現在も「クライオニクス」という遺体を保存している。

◆たびたび再放送されるルパン三世の「マモー」(『ルパン三世 ルパンVS複製人間』)もテーマは不老不死とは、人類の夢である。

◆いつまでも若々しい心と体を維持したい、実際の年齢より、若く、見せたい、見られたい。出来るだけ長生きし、死なないというのが、抗老化・抗加齢を意味する「アンチエージング」だ。

◆さて、老化を一言で定義すると「死亡率が上がることだ」と大阪大学の吉森保先生はいう。そして、驚くことに人間を含めて、多くの動物は「わざわざ老化」し、そのために進化の過程で「わざわざ老化」を選択した可能性が高いというのだ。

◆いつまでも、若々しいまま生きることの方がよさそうに思うのだが、なぜ、人間の進化は「不老不死」を選択しなかったのだろうか。

◆それは、ズバリ「種」が生き残るためだ。

◆吉森保先生は「野ねずみとフクロウの話」を例にあげている。

◆たとえば仮に野ねずみが「老化」しなければ、どうなるだろうかということだ。

◆結果は、フクロウの狩りの対象は、一番動きが遅く狩られるのは野ねずみの子どもばかりになるという。やがて野ねずみの子孫は減少し、いずれは全滅することになる。対策はある。そこに老化した野ねずみがいればよいのだ。動きの遅い老ねずみがいれば、子どもばかりが狩られる可能性はぐっと減るのだ。

◆つまり、年寄りが狩られることで子孫が残るシステム、老ネズミいることで集団、種の全滅を防ぐことになっていたのだ。

◆それでは、着実に老化しない、死なない未来が近づいている人間の場合ではどうだろう。
平均寿命が伸び、出生率がずいぶん下がっている。平均寿命の伸びといわゆる少子化問題には何か関係があるのだろうか。しかし、目の前の現実は気付かぬうちに、子どもばかりが狩られる野ねずみの未来と重なっているではないか。

◆自然の摂理が教えるように、老いない、死なない人間がばかりの未来は、明るい未来ばかりではなさそうだ。世界に目を向ければまず確実に待っているのは食糧危機だろう。この食糧をめぐり新たな生存競争が始まるかもしれない。

◆死なない未来の到来は人類の幸福と相反しそうだ。しかも、確実にその世界に近づいている。「科学をどう使うかまでは、科学は答えを持ち合わせていない」と吉森保先生。

◆人間の進化とは生物的な進化に止まらず「科学の進歩」がそのまま進化と言えそうだ。


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#不老不死
耕田院(山形県)

すてき

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