超人遺伝子

輪橋山徒然話　2024-2-15. 超人遺伝子

◆ドローンが戦艦に、橋に、戦車に直接ぶつかり攻撃する映像が流れる。報復の爆撃に更なる報復だ。

◆新たな武器の開発が進む。その中には、超人遺伝子をもつ「兵士」を作り出す研究もあるらしい。

◆たとえば、魚のように水中を泳げ、短い睡眠時間で活動でき、痛みも感じないような兵士だ。その方法は、人体に突然変異を起こす可能性のある遺伝子を組み合わせるというのだが、ハーバード大学の遺伝学者ジョージ・チャーチ博士が、その人体に突然変異を起こす可能性のある遺伝子のリストを発表した。

◆その内容は、極めて興味深い。

◆骨密度・骨格の増加および強化、痛みへの無感覚化、長時間の潜水能力、放射能への耐性、必要睡眠時間の短縮、学習能力・記憶力の向上、不安症・緊張症の緩和をもたらす遺伝子だ。

◆つまり、遺伝子操作を通して超人的な力をもたらすことが可能になるというのだ。まるで、漫画ワンピースの人間を能力者に変える「悪魔の実」のようだ。もちろん、人間の寿命を飛躍的に伸ばすことも可能になるのだろう。

◆すべてを試験管から作り出すというのだ。しかも、何千億円もの資金をかけなくても、ずっと安価でできるし、その技術たるや、もはや開発されているそうだ。

◆ただし、現在の人類は地球環境に最も適し、進化した遺伝子を持つ生物と過程したなら、そのどれかの遺伝子を意図的に操作した場合に、別の心配事が生まれないのだろうかという疑問は残る。たとえば、放射能に強いが光に弱いとか、この度のコロナワクチンによってもいろいろ副作用が論じられるように、一方だけがよいというようなことは起こらないのではということだ。

◆更に、健康も能力も全ての人間に享受されるかという問題もあるだろう。格差だ。例えば「超人仕様」にした子どもと普通の子は同じ学校では教育できないだろう。もはや人間ではないとも言える。そこに、支配する側と支配される側が生まれてもおかしくはない。いや、必ずそうなるのだろう。やがて、死のない人間と死ぬ人間にわかれるだろう。

◆生老病死のない世界にはどんな宗教が生まれるのだろう。


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