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耕田院の日常(338回目)山形県羽前大山駅

「おなじ心ならん人としめやかに物語して

投稿日:2023年08月05日(土)
「話が通じる奇跡」輪橋山徒然話 2023/7/15

◆「話が通じる」こと、それは我々が考える以上に奇跡的なことかもしれない。同じ言葉を使うだけでなく、他にも何か必要な要素がある。それは人により、共感力や想像力だったり、知性だったりする。

◆この考えは、中野信子さんの著書「脳の闇」から学んだものだ。彼女は「話が通じる」ことそのものが奇跡であると語っている。

◆そして、この考え方は古くから存在し、徒然草の時代にまで遡る。兼好法師の言葉「おなじ心ならん人としめやかに物語して」は、同じ心を持つ人とじっくり話すことの喜びを描いている。

◆しかし、現実にはこの理想的な状況はなかなか見つからない。「広い世間で心から分かり合える相手などというものはそう居るものではない」、それが現実だ。

◆SNSの時代になっても解決しない。1000年以上も前から、人間の本質として存在してきた問題なのだ。

◆最近思うのは、「分かり合える感情」が大人になるとともに失われてしまうのではないか、ということだ。

◆私が一度、ボランティア活動で訪れた保育園でのエピソードがある。転んで泣いている園児の隣で、もう一人の園児が一緒に泣いていた。その子は自分自身が怪我をしたわけではない。でも、友だちの痛みを共有し、それに共感していたのだ。

◆そして、転んで泣いている子は、それを見て泣いている子を見て「うれしくて」また泣く。
やがて互いが笑顔にかわる。無償の共感力だ。

◆子どもにできて、大人にはできない。大人になると悲しみも喜びも共有できなくなってしまうのはなんと淋しいことではないかと思う。

◆人は孤独である。「だからこそ」なのである。園児に学び、わかりあう努力をすること、これは「□△○」の角の一つを消し去り、「よりよく生きること」につながるのだ。

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◯瀬戸内寂聴さんはいう。

辛くて悲しいどん底にあるときには、四季折々の美しい自然に目を向けてくださるようにお願いいたします。

◯私からもお願いします。悲しいことが多すぎます。

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耕田院(山形県)

すてき

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