「縁」について

「縁」について　輪橋山徒然話　2023/6/20　

◆道端の石もどれ一つ同じものはありません。中には、よく見ると仏様のような石も見つけられそうです。

「袖振り合うも多生の縁、つまずく石も縁の端」

◆「多生」は、果てしない過去世のこと。六道の間で何度も生まれ変わることを意味しています。道を歩いていて、見知らぬ人と袖が触れ合う軽いことも、果てしない過去世からの因縁によるとの意味になります。

◆1人の方と袖が触れ合うことは、奇跡です。ちなみに世界の人口は約78億7500万人。つまり1/78億7500万。この数の大きさはなかなか実感できませんが、これを時間になおしてみるとこんな感じになります。

◆世界に住む一人一人の名前を1秒に1人ずつ呼んだとしたら、
　78億7500万秒=2187500時間=91145.8日=250年
なんど250年もかかる計算になるのです。たった一人を選ぶ、「1/78億7500万」は、こんなにすごいことなのです。

◆こうして考えると、私たちが誰かと友だちになったり、同じ学校で学んだり、あるいは夫婦になったり、家族になるのは「深い縁」があってのことなのです。あなたの隣にいる方は、
想像もつかない深いご縁で結ばれた方なのです。有難い、有難い「ご縁」なのです。2022/1/15

「縁」の視覚化する

◆お釈迦さまは、さまざまな「つながり」の中で、私たちは今を生かされているとお説きになられています。「縁」といいます。この見えない「縁」を視覚化したものが例えば家系図でしょう。それとは別に、「縁」を科学的に追究した興味深い仮説があります。

◆この仮説は、「私の→友だちの→友だちの→友だち…と」知り合い関係を芋づる式にたどっていけば、6ステップ (六次の隔たり)で、世界中の誰にでも行き着くというものです。つまり、世界中の誰しもが、比較的近い関係で、つながっているというのです。

◆実験は、〈ある地域の多数の住人が、無作為に選ばれた人に知り合いを通じて郵便物を差し出す場合、何人の人を介して届けられるか〉を調べます。結果は、平均すれば約６人を介して、「無作為に選ばれた人」に郵便物が届きました。SNSが定着した現在では、これが、4.5人(次)、それ以下にまで「世界」が狭まっているになるでしょう。

◆これをグラフ化すると、多方向から、絡みながらも、「手紙を届けるという意志を持って、人を介して」ターゲットに向かって伸びていきます。これは「個人」と「個人」との繋がりの視覚化、ある意味「縁」の視覚化ともいえるでしょう。(スタンレー・ミルグラム「六次の隔たり」)

◆この縁の中には「運命の赤い糸」もあるでしょう。このように人と人は繋がり、互いに支え合ってこの世界を作っているのです。ひとりぼっちの人はこの世界にいないのです。
2022 /2/ 19より抜粋

おはようございます。いつもありがとうございます。今朝で投稿「1000 」となりました。「ご縁」に感謝申し上げます。

◉毎朝、寂聴さんで投稿をしめくくる理由
ある時、光の当たり方で、お地蔵さまのお顔とお姿が瀬戸内寂聴さんにそっくりになる瞬間があることに気がつきました。ありがたいお姿です。瀬戸内寂聴さんといえばご法話の名手。何か語りかけてくれるような気になるのです。「お守り」なのです。

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