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耕田院の日常(300回目)山形県羽前大山駅

「怖いですねえ、恐ろしいですねえ」淀川長治さん

投稿日:2023年06月23日(金)
「怖いですねえ、恐ろしいですねえ」しかし「人間はいいですねぇ・いとおしいですねぇ」について考える。輪橋山徒然話 2023/6/7

◆1981年12月。ETが封切られた時どうしてもという友だちと二人で、封切り初日、朝一番で渋谷東急?で観た。一番前のはじの席しか空いてなかった。二人で首が痛いと笑った。その後代々木まで歩いた。12月のはじめだった。寒かった。

◆映画は娯楽だった。

◆特に洋画は憧れを纏っていた。

◆ビデオもない時代に洋画との出会いはテレビの洋画劇場だった。

「ハイ皆さん、こんばんは」から始まり、
「怖いですねえ、恐ろしいですねえ」
「それでは次週を御期待下さい。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ...」
淀川長治さんだ。

◆淀川長治さんの「怖いですねえ、恐ろしいですねえ」の意味は、映画のストーリーや仕掛けだけではなく、そこに描かれる「人間」を指していた。

◆それを教えてくれたのは、淀川さんの「人間嫌い」と「人間いとし」という文章だ。

◆「人間嫌いという言葉が昔流行ったことがあった。そのまちがいはどこから来ているのか知る必要がある。」から始まる。

◆「人間」をあまりにも美しいものと思いたいからである。馬鹿げたことである。人間は汚いものなのである。汚いから孤独に落ちる。汚いから苦労する。我本位のその汚さ。神様じゃないんだから仕方がない。

◆これを知った上でこの人間を愛したとき「人間嫌い」が「人間いとし」に急変する。間違いだらけ、それが「人間」そんな人間を私はああいいなぁと惚れぼれする。-略-
間違いだらけが、間違いだらけと恋をし、友情を深める。面白い。これが人生。

◆淀川さんにとって人間とは 欠点だらけで それゆえ苦労が絶えない。それが人間。この人間の姿、生活が顔や心になまなましく迫るのが映画である。文学も舞台もこの人間を探求して見事であるが、映画はこれを写実で見せる。

◆淀川さんは「映画とは 悲しい映画も面白い映画もすべて生きた人間を描くのに賢明である」という。それが、「怖いですねえ、恐ろしいですねえ」。映画を観終わった後では、やっぱり「人間はいいですねぇ・愛おしいですねぇ」なのである。

◆最近の映画評価はどうもストーリーや展開重視。「人間はいとおしい」という視点で映画を久しぶりに観たいと思った。

◆瀬戸内寂聴さんは人の世は「許し、許され」だという。

「人間は互いに許し許されて生きています。自分のことも、相手が随分と我慢してくれているのだと考えてみましょう。」と

◆「心が思うがまま生きれば」人と衝突する。それだけではなく、時には、人の心を考え思う想像力が、人生に潤いを与えてくれる。その術が淀川さんにとっては、人が、人を写実する映画なのだ。

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耕田院(山形県)

すてき

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