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耕田院の日常(296回目)山形県羽前大山駅

「極楽ツアー」

投稿日:2023年06月19日(月)
「極楽ツアー」に参加した男の話である。2023/6/3 輪橋山徒然話

◆極楽というのは、どんな素晴らしいところなのだろう。

◆蓮華の花が咲き乱れ、鳥がさえずり…。

◆たいそう楽しみにしていたら、まあ何のことはないただのお屋敷だった。

◆さっそくお屋敷の見学が始まった。

◆一つ目の座敷に案内された。

◆広い座敷にうず高く積まれているものが見えた。

◆え、何かなと思って近づいてみた。なんか椎茸のようなものがうず高く積んであるようだ。驚いたことによく見たらなんと…。「人間の耳」なのだ。耳の乾物が椎茸に見えていたのだ。

◆「ここが極楽 ? どういうことか。」と案内人に聞いた。
すると、極楽の案内人はうれしそうに言った。
「ああそうです。そうです。ここにある耳は、生前たくさんいい話を聞いて善行を積むことができたので極楽に参りました。」

◆隣の二つ目の座敷に案内された。

◆また、広い座敷にうず高く積まれているものがある。
またまた、何かなと思って近づいてみた。今度は「舌」がうず高く積んであることに気がついた。

◆「ここは極楽 ? また、なんということか。」案内人に聞いた。
案内人は、またまたうれしそうに言った。
「ああそうです。そうです。ここにある舌は、生前たくさんいい話をして善行を積むことができたので極楽に参りました。」

◆ちょっと青ざめた男は恐る恐る聞いた。
「あの手とか足とか体はどこ行ってしまったのか。」

◆案内人は面白そうに言った。
「手とか足とかは、いいことをしなかったので、全部地獄におきました。」と。

◆さて、話はここまでなのだが、この極楽屋敷の三つ目の部屋には、いったい何が積まれているのだろう。たぶん次の部屋には「眼玉」の乾物が積まれていたと思う。

◆どうすればいいのだろう。

◆例えば、人を見る時に「その人のよいところ・美点」を見つけようとするか、「その人の欠点」を探そうとするかで、当然見えるものが違ってくる。学校で言えばその子のプラスを探す「加点法」の教師と欠点・ミス・過ちを探す「減点法」の教師だ。

◆入学試験のようなものであれば、効率を重視し「減点方式」になるだろう。学校教育の評価のように日常的な評価の積み重ねを総括して、子どもを育てるという考え方では「加点方式」。閻魔帳を小脇に抱え権威と効率重視。ミスを探す「減点法」。

◆「加点法」と「減点法」いったいどちらが教育にふさわしいのだろう。

◆お釈迦さまは、十重禁戒の第七則で「不自讃毀他戒(ふじさんきたかい)」を説く。つまり
「自慢や他人の批判を慎む。」「相手の言動を肯定的に捉えるようにする。」と教えているのだ。人を見る時は、「肯定的に捉える」。よいところを探す加点方式を教えている。

◆学校だけではない。人のいいところを探してみるようにすれば、「眼玉」も極楽に行けるということだ。

◆寂聴さんも言う。
お釈迦さまのなくなるとき言葉だ。
「この世は美しい。人の世は甘美である」と。

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耕田院(山形県)

すてき

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