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耕田院の日常(179回目)山形県羽前大山駅

別れてから数秒 電光石火の恋

投稿日:2023年01月31日(火)
別れの辛さに馴れることは決してありません。
幾度繰り返しても、別れは辛く苦しいものです。
それでも、私たちは死ぬまで人を愛さずにはいられません。
それが人間なのです。

- 瀬戸内寂聴 –

◆やっと見つけた。昔のB0SSコーヒーのCM。つくづく、便利な時代である。探していたのは、トミー・リー・ジョーンズが「この惑星では別れないと出会えない!」と無表情でつぶやくCMだ。

◆こんなシュチュエーションだ。田舎の駅舎である。かつてよくあったように電車の窓越しに別れを告げる男と女。なぜかそのカップルの後ろにも、もう一つのカップル。

◆2組の別れと新たな旅立ち。

列車が到着し、二人の男と女は列車の中に。プラットホームに残ったのは、男と女と駅長のトミー・リー・ジョーンズだ。

流れる音楽は、ユーミンの「春よこい」
「この惑星の駅舎と呼ばれる場所では、出会いと別れが繰り返されている」
とおなじみのナレーション。

電車で都会に行く女性Aに向かって「どうしても行くのか」と男が問う。それと重なるように別のカップルの女性Bが「どうしてもいくのね」と電車の男に向かって聞く。

電車の中の女性が「ごめん」とガラス越しに手のひらをあてる。

出発進行とトミー・リー・ジョーンズの駅長

◆ここまでのシーンは、高倉健の「駅station」のようだ。電車の中の女性は「いしだあゆみさん」の泣き笑いと重なる。ぐっとくる。そして「私よりきっといい人みつかるから」と。

電車が動き出す。もう1組の方も、「ヒロシー」「ごめんなー」と電車の男Bが叫ぶ。遠ざかる電車。目で追うプラットホームの二人。

◆この時、トミー・リー・ジョーンズさんが「よし」と女性のハイヒールを指差す。光線が走る。

突然ぐらりとよろめく女性。思わず残された男に寄りかかる。
見つめ合う二人。
すかさず男が聞く。
「付き合っている人は?」
男の問いを皆も聞かずに女は答える。
「いません!」

◆新しい出会いが誕生した。別れて出会うまでの30秒の出来事だ。一目惚れだ。そして、恋に落ちる。さっきまで泣いていた男と女である。別れの向こうに出会いがあるのだ。

◆寂聴さんもびっくりの電光石火だ。しかし、この二人、別れたから出会えたのだ。もう一歩進めれば、その人に会うために別れたのである。人生とはそういうものだ。ちょっと速いが。

◆任運自在(にんうんじざい)という言葉がある。流れに身を任せて、その巡り合わせの中に生きるという意味だ。結婚とか恋愛にも当てはまる。良縁が欲しい欲しいと思ううちはなかなか。いっそう「縁とは自分の力でままならないものであるのだ」と思ってはどうだろう。

◆自分から求めないということだ。つまり、自然にまかせること。運にまかせるのだ。運というものどうしようもないものと放っておくのだ。なすがまま、清々しくしていれば、新たな縁が寄ってくるのだ。追いかければ、相手が逃げるのはこの世の道理だ。マッチングアプリもいいだろう。しかし、無我夢中ではなく、無我無心がよいと思う。

◆いつもニコニコ怒りません。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」は、自分りも明るく・仲良く・イキイキと導くおまじない。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」。
耕田院(山形県)

すてき

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