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耕田院の日常(174回目)山形県羽前大山駅

聞くより、見るより、触れること プリンセスが教えてくれたこと

投稿日:2023年01月25日(水) 03時35分52秒
◆調理手袋をした手をどう洗うのだろうか。素手と同じようには洗わない気がする。

◆コロナ禍前もこんなに手袋をしていたのだろうか。オープンキッチンの店では調理場が見える。そんな時は、みんながみんな手袋をして仕事をしている。素手であれば、さまざまな調理のたびに丁寧に手を洗うだろう。果たして手袋のまま手を洗うのだろうかなどと余計なことまでを考えてしまう。

◆手袋というのは、本来、自分の手を守るもの、手を汚さないためにするものであると思っている。だから、皿洗いの人は手袋をしているのは当然だ。

◆私は食通でもなんでもない。しかし、寿司屋とか割烹とかうなぎ屋とかシェフ。職人には、どうも調理手袋が似合わない気がしてならない。

庖丁一本 晒(さらし)にまいて
旅へ出るのも 板場の修業

◆寿司は手酢をつけ、手を叩いてから握る。手酢は水とお酢を1:1で割ったものだ。酢は強い酸性なので、菌を殺す働きがある。だから常に手を殺菌しながら寿司を握れば手袋など必要はないのだ。手で魚の状態を見ながら捌く親方と手袋をして切った刺身…。違いがあって当たり前だ。

◆何より料理人という職人には「触覚」が働いている。「百聞は一見に如(し)かず」そして、「百見は一触に如かず」というではないか。魚の鮮度も野菜のよしあしも触れただけでわかるというではないか。

◆それに、手袋はちょっと不精に見えたりする。そして、手袋の汚れは意外に落ちない。指先が黒くなったりもすることもあるようだ。汚れている手袋はすぐバレるのだ。

◆さて、上流階級の御婦人は、常に慎み深く肌を隠す。「手袋」は上流階級のシンボル。ドレスコードだ。しかし、かのダイアナ元妃は手袋をはずした。

◆こんなエピソードを覚えているだろうか。

HIVに関する知識が不完全だったころ、接触で感染するのではないかと怖がられていた。ダイアナ元妃は、HIVの子どもが暮らす孤児院を訪れ、そこで暮らす子どもたちと握手をした。
「HIVに感染している人と知り合うことは危険ではありません。彼らと握手し抱きしめることができるのです。彼らはそれを必要としているのです」とのメッセージとともに。

◆また、HIV陽性の患者と素手で握手をした写真が、世界各地でセンセーショナルに報道された。この瞬間に立ち会った報道陣も固唾を飲んだともいわれている。また、ハンセン病患者と素手で握手をする写真もまた、偏見が激しかった当時、世界中に大きな衝撃と感動を与えたのだ。

◆手袋をしなかった理由は「彼女は人とのふれあいを非常に大切にしていたのです」と弟のチャールズ・スペンサー伯爵は語る。つまり、肌と肌で触れ合うことの意味を大事にしていたのだ。遮るものを拒んだのだ。触覚は相手の心にも、自分の思考にも関係する。寒い時に温かい飲み物を持てば幸せな気持ちになるだろう。「百聞」は「一見」に如かず、しかし、「一触」には「百見」を上回る力があるのだ。相手をもっと知るための握手であり、肌でふれあいことなのだ。もう一つ進めれば、触覚は一番近くで相手を体験することである。そのことをプリンセスは実践したのだ。真実への近道は、聞くより、見るより、直に触れることなのだ。

◆いつもニコニコ怒りません。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」は、自分もまわりも明るく・仲良く・イキイキと導くおまじない。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」。
耕田院(山形県)

すてき

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