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耕田院の日常(18回目)山形県羽前大山駅

交替性転向反応 2022/6/4「朝4時半の住職の話」

投稿日:2022年08月19日(金)
◆公園の草むらや落ち葉の下にいるダンゴムシ。実は、足は14本あり虫のなかまでなく、エビやカニの仲間である。枯れ葉を土に戻す能力が高く、小学1・2年のクラスでは、枯れ葉と一緒に飼っていたりする。また、宮崎駿監督のジブリ作品のモデルになっていて大人気である。

◆このダンゴムシは、自分の体をボールのように丸めて守る術以外にも、「交替性転向反応」というすごい能力ももっている。

◆ダンゴムシの「交替性転向反応」とは、迷路の壁などの障害物にぶつかると「右左右左」、あるいは「左右左右」と交互に進路を選択する能力である。

◆よく考えてみるとわかるのだが、壁にぶつかって、「右右右右」と同じ方向ばかり選んでいると結局同じ場所に戻ってしまうのだ。「選択が同じだと」またもとの場所にもどってしまうのである。これが堂々巡りである。つまり泥沼にはまっている状態だ。

◆しかし、「人は泥沼にはまっていることに」、なかなか気がつけない。だだ、同じパターン、方向だけを選択して事が原因なのに。

◆ところが、「例えば」である。「右左右左」、あるいは「左右左右」と前の選択と常に逆の進路を選択していたらどうなるのであろう。決して同じ場所にはもどらないのである。だんだんと出口に近づいていくのだ。

◆つまり、「交替性転向反応」は別世界、新天地、別のステージにいくための方法なのだ。

◆私たちの生活で「交替性転向反応」ができずに、なかなか抜け出せなくなってしまうことはないだろうか。「右右右右」「左左左左」はと気がつかないまま選択していたり、意地になって選択していたとしたら、それは心が凝り固まっている証拠だ。要注意だ。

◆いつも右に曲がるいつもの道を今日は反対に曲がってみる。さすれば違う景色が見えるかもしれない。

◆ちなみに、ダンゴムシのこの能力は、天敵などから「短時間でより遠くまで逃げる」のに適しているという。
耕田院(山形県)

すてき

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