虎ノ門金刀比羅宮のお参りの記録(1回目)
東京都虎ノ門駅

虎ノ門金刀比羅宮は、東京都港区虎ノ門に鎮座。東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅より徒歩5分。御祭神は、大物主神と崇徳天皇。万治元年（1660年）に金比比羅宮の分霊を芝・三田にて勧請。延宝七年（1679年）に現在地へ。

虎ノ門という一大ビジネス街において、ひときわ心の休まる空間です。境内の神社建築の翠を集めたような先鋭さがあります。もっとも特徴的なのは、「虎ノ門琴平タワー」という複合ビルです。都市部の貴重な土地を有効活用して、近代的な高層ビルと歴史ある神社の融合という、これからの時代の趨勢になっていくような組み合わせを思わせます。本殿は、檜造りで銅板葺きの権現造りと虎ノ門タワーに負けずとも劣らない格調の高さを示しています。◯に金と彩られた暖簾を目にすると、四国の金比羅さんを思い出さずにはいられません。

東京都港区虎ノ門に鎮座する虎ノ門金刀比羅宮。東京メトロ日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅から徒歩5分という至便な立地にあります。御祭神は、大物主神と崇徳天皇。創建は万治元年（1660年）、讃岐の金刀比羅宮の御分霊を芝・三田に勧請したことに始まります。その後、延宝七年（1679年）に現在の虎ノ門の地へと遷座し、江戸の町とともに歩みを重ねてきました。

虎ノ門といえば、古くからオフィス街として名を馳せ、現在では再開発により高層ビルが立ち並ぶ東京有数のビジネス街です。その中心にありながら、金刀比羅宮の境内に一歩足を踏み入れると、喧騒を忘れさせる静けさと、緑の木立に包まれた落ち着きが広がります。参拝者にとって、まさに心を休める癒しの空間といえるでしょう。

神社建築もまた、境内の雰囲気を際立たせています。檜造りで銅板葺きの権現造りを採用した本殿は、歴史の重みを感じさせながらも、気品にあふれる佇まいを見せています。その格調高さは、背後にそびえる「虎ノ門琴平タワー」と対峙しても決して引けを取らず、むしろ伝統と近代建築が共存する独特の景観を生み出しています。

とりわけ印象的なのは、神社と複合ビルが一体となったこの光景です。都市部の貴重な土地を有効に活用しつつ、歴史ある社を守り伝えるという姿勢は、今後ますます都市神社のひとつの在り方として注目されるでしょう。現代的なオフィスや商業施設と、悠久の信仰の場が同居する姿には、時代を超えた調和を感じます。

参道に掲げられた「◯に金」と染め抜かれた暖簾を目にすれば、四国・讃岐の本宮、金刀比羅宮を自然と想起させられます。海の守護神として古来より厚く信仰されてきた「こんぴらさん」の息吹が、この東京の中心にも脈々と息づいていることを実感できるでしょう。