花園神社のお参りの記録(7回目)
東京都新宿三丁目駅

千駄ヶ谷にある東京体育館まで足を運んだ帰り道、ふと思い立って立ち寄ったのは花園神社でした。この日は世界陸上のボランティアスタッフ用のユニフォーム一式を受け取りに行ってきた帰りで、少しばかり汗をかいた体を落ち着けるつもりでもありました。普段であれば新宿御苑の裏手を通るのが最短ルートかもしれません。しかし、今回は活動の下見も兼ねていたため、あえて地下鉄の四谷三丁目駅付近を通り、街の雰囲気を確認しつつ、ゆったりとした歩みで花園神社へと向かいました。週末の夜であることもあり、日没からはかなり時間が経過していましたが、それでも「夜はまだまだ若い」とでも言いたくなるような、これからの時間に期待を抱かせる雰囲気が街全体に漂っていました。通りの灯りや遠くから聞こえてくる人々の声が、夜の活気を一層際立たせています。

そんな時間帯の花園神社は、想像通りに大勢の参拝者で賑わっていました。境内の朱塗りの社殿や石灯籠は夜の光に照らされ、昼間とは異なる落ち着きと厳かな美しさを放っています。境内では、散策を楽しむ人々やカメラを手に写真を撮る観光客、そして静かに手を合わせる信心深い参拝者の姿も見受けられました。ふと目をやると、境内で軽く飲酒をしている人たちの姿もあり、少しばかりの違和感を覚えます。しかし、考えすぎるとせっかくの夜のひとときが窮屈なものになってしまいそうです。そこで、その思考をぐっと押さえ、普段はなかなか立ち寄る機会のない境内社に足を運ぶことに意識を向けました。

境内社を巡ると、普段気づかない小さな石碑や祠が目に入り、それぞれの場所に鎮まる神々に手を合わせる時間は、街の喧騒から離れ、心を静める貴重なひとときとなります。夜の涼しい風が木々の間をすり抜け、落ち葉のかさりという音が耳に届くたび、都会の中での小さな神聖な空間の存在を実感します。週末の夜、日常の疲れを少しだけ忘れ、こうして神社の静けさに包まれることで、心の中に新たな活力と落ち着きを取り戻すことができました。夜はまだまだ長く、これからもこうして街を歩き、神社を訪れる楽しみは続いていくのだろうと、静かに思いを巡らせながら境内を後にしました。