花園神社のお参りの記録(4回目)
東京都新宿三丁目駅

神宮球場での野球観戦を終え、試合の余韻に浸りながら、私は徒歩で花園神社へと向かいました。新宿の街は週末も相まって都会の賑わいが一層肌で感じられます。その中を歩きながら、今日の一日の出来事と、これから訪れる神社での時間を思い描き、少し心がわくわくしていました。

花園神社の境内に足を踏み入れると、普段の静かな雰囲気とは一変して、祭礼の賑わいが広がっていました。参道には屋台が立ち並び、香ばしい焼き物の匂いや甘い香りが漂います。子どもたちの笑い声や、掛け声を上げる店主の元気な声が混ざり合い、境内全体が生き生きとした空気に包まれています。朱色の鳥居をくぐり、手水舎で手を清めると、喧騒の中にも神聖な空気が混じっているのを感じました。普段は静かで落ち着いた空間ですが、祭礼の日は人々の熱気や喜びが境内に満ち、まるで神様もその活気を喜んでいるかのようです。

拝殿へ向かう石段の周りには、多くの参拝者が列を作り、順番を待って手を合わせていました。老若男女問わず、皆がそれぞれの願いや感謝の思いを胸に、静かに頭を垂れています。その様子を眺めていると、祭礼という行事が人々の心をひとつにし、日常の忙しさを忘れさせる時間を提供していることがよくわかります。私も石段を一歩ずつ上がりながら、観戦の興奮から少しずつ心を落ち着け、神様の前で静かに感謝の気持ちを伝えました。

こうして野球観戦の余韻と祭礼の賑わいが重なった中での参拝は、単なる観光や通りすがりの訪問とは違う、心に残る体験となりました。喧騒の中でも神聖さを感じさせる花園神社の空間に身を置くことで、都会の喧騒と信仰の静謐さが共存する不思議な感覚を味わうことができ、参拝後には心がほっと軽くなるのを感じました。