花園神社のお参りの記録(3回目)
東京都新宿三丁目駅

新宿区の中心に鎮座する花園神社を訪れると、胸の内に不思議な安らぎが広がります。人波に揺られながら辿り着いたその場所は、まるで都会の喧騒に浮かぶ静かな島のよう。大鳥居をくぐった瞬間、ひととき心を解き放つことができ、肩に積もっていた重さがふっと軽くなるような感覚を覚えます。華やかな社殿に手を合わせると、祈りという行為がただの習慣ではなく、心を整える大切な時間であることに気づかされます。

この神社は、江戸の町が形づくられた頃から新宿の総鎮守として人々に寄り添い続けてきた歴史があり、境内には由緒を感じさせる木々が繁茂しまさ。毎年行われる酉の市は新宿の風物詩とも言え、境内を埋め尽くす熊手や威勢のよい掛け声が、訪れる人々に活気と福を分け与えてくれます。境内を歩いていると、ただ参拝するだけでなく、こうした伝統や季節の移ろいを体感できる場所であることを実感します。

そして周辺を少し歩けば、歌舞伎町や新宿三丁目といった繁華街が広がり、昼夜を問わず人の流れが絶えることはありません。その対照的な環境こそ、花園神社をより一層特別な存在として際立たせているように思えます。都市のエネルギーと信仰の静けさが隣り合わせにある、その不思議な調和を感じる時、自分の心もまたその狭間で揺れ動き、そして少しずつ整えられていくのです。