法話と天井絵の寺 観音寺の日常(330回目)|徳島県立道駅
令和5年は弘法大師誕生1250年記念です。高野山でお世話になった法話の先生をはじめとして企画グループ「白象の会」が、令和5年までにお大師さまの名言2,180句すべてに法話を付けることを発願しました。
膨大な手間が必要になることは容易に想像がつきましたが、お大師さまを敬愛する先生の決意は揺るがず企画は決行されました。令和5年3月に第10巻が完結し、お大師さまが生まれた香川県の善通寺に奉納されました。
私も御縁があり法話の寄稿者に名を連ねることになりました。せっかくに御縁をいただき、弘法大師誕生1250年記念なので法話会を企画してみました。
1月25日(木)に開催した第回「はじめての仏教講座〜空海散歩でお大師さまを知る〜」は空海名言法話集 空海散歩第6巻をテキストにしました。
私が寄稿した名言の法話について周辺情報などを含めて紹介しました。
例えば、空海上人が遣唐船に乗り中国を目指していたとき、嵐に遭って船が難破し舵帆が折れてしまいました。海を漂流するしか方法がなく、40日にわたる漂流の末に中国大陸にたどり着きました。
しかし、空海を乗せた遣唐使の一行を信用せず上陸が許されませんでした。当時の中国では字が上手で文章がうまいことが役人の条件でした。残念ながら日本の役人では認められなかったのです。
困り果てて空海上人に代筆を頼むと、中国の役人たちは手のひらを返したように歓待しました。それだけ空海上人は書も上手くて文章も優れていたのでしょう。
今回の名言は空海上人が代筆したときに書かれた文章の一部です。
本文では、「仏法に出会うことは難しいものである。もし、仏法に触れたらたちどころに豊かな人生になるが、仏法に背いたなら地獄に落ちるだろう」とあります。
空海上人は、暗に「仏法のために中国へ渡ってきた私たちを認めなければ、地獄に落ちるだろう」と言っているのです。自分の意見をさらりと忍び込ませる文章に舌を巻きます。
名言だけではお大師さまの言いたかった意図を汲み取ることは難しいものです。私が寄稿するときはなるべく前後の文章に書かれていることを紹介します。
今回は「はじめての仏教講座」と銘打っているので、仏教の始まりから日本への伝来、空海上人が日本に伝えた密教を説明しました。
「そもそも仏教に宗派があるのはなぜ?」「真言宗に宗派があるのはどうして?」など話題が拡がって楽しい時間でした。
次回は令和6年2月に企画しようと思います。
合掌
仏教の知恵で心豊かに過ごせますよう祈念しております。
すてき
みんなのコメント(3件)
中村 一善さま、お初です。
さすが お大師さま のおひざ元。
お寺さんでも、実にありがたいご法話会を開いていただけるのですね。
北関東の片田舎に住まうワタクシには、もう、うらやましい、のひと言(ナミダ)
地元の真言のお寺さんをあちこちお参りはしておりますが、このようなご法話会には、なかなか出会えないというのが実情です。
しかし、だからこそ、あえて、お大師さまのおひざ元でない地で、真言(密教)の教えを学びたいと思います。
いつか、ですが、観音寺さんにお参りに行きたいと思います。
また何気ない情報で構わないので、ホトカミさんで発信をお願いいたします。
追伸 ご法話会のテキスト、購入することは可能でしょうか?
どうぞ、ご教示ください。
弘法 真魚さま
コメントありがとうございます。
四国88ヶ所霊場があるため四国は真言宗寺院が非常に多いです。真言王国とも言われるほどです。
四国88ヶ所霊場の札所でも、他の霊場の札所でもない寺ですがお参りいただけるとうれしいです。
法話会で使用したテキストは『空海名言法話集 空海散歩』第6巻です。全10巻あります。Amazonのリンクは以下に貼っておきますのでご覧ください。10巻全巻セットも注文できるようです。
https://www.amazon.co.jp/%E7%A9%BA%E6%B5%B7%E6%95%A3%E6%AD%A9-%E7%AC%AC6%E5%B7%BB-%E3%81%95%E3%81%A8%E3%82%8A%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0-%E8%BF%91%E8%97%A4-%E5%A0%AF%E5%AF%9B/dp/4480713166
合掌
追伸
アメブロにてブログも更新しています。ホトカミに投稿した内容と重なることもありますがご覧ください。
アクティブほうずの法話なブログ
https://ameblo.jp/taisyaku2016/
合掌
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住職さんも、ホトカミを通じてお参りされる方がいるんだなぁと、情報を発信しようという気持ちになりますし、
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