鳩ヶ谷氷川神社のお参りの記録(1回目)
埼玉県鳩ケ谷駅

鳩ヶ谷氷川神社は、埼玉県川口市鳩ヶ谷本町に鎮座する氷川神社で、旧鳩ヶ谷宿の中心地に位置します。社殿は高台にあり、日光御成道から西に入った場所にあります。

● 創建と歴史的沿革
創建は応永元年（1394）。鳩ヶ谷宿・辻村・里村の総鎮守として信仰され、天文14年（1545）と天正13年（1585）に修復。慶長5年（1600）には徳川家康が奥州出陣の途上に立ち寄ったと伝えられています。

● 神社の格と合祀の経緯
明治6年に村社に列格。明治40年以降、大字浦寺・辻・里・鳩ヶ谷稲荷前などの村社・無格社18社を合祀。大正元年には境内社の熊野社・住吉社・八坂社なども合祀され、社勢を拡大しました。

● 江戸時代の位置づけ
宝永6年（1709）には吉田家より正一位の宣旨を受け、神社の格式が高まりました。根津権現の配下としても知られ、当時の神主は江戸の神職の系譜に属していました。

● 境内社と建築の変遷
境内には稲荷社、古峯社、浅間社、三峰社などの末社を有します。昭和52年に拝殿屋根を銅板に葺き替え、平成5年には御鎮座600年を記念して神門と神輿が新調されました。平成22年には社務所と参集所も新築されています。

● 鳩ヶ谷絵図と歴史資料
所蔵する「鳩ヶ谷絵図」は市内最古の絵図で、江戸時代の日光御成道と鳩ヶ谷宿の町並み、神社の配置などを詳細に記録しています。元禄10年（1697）頃の作と推定され、川口市指定有形文化財です。

● 須賀神社神輿とその伝承
合祀された須賀神社の神輿も文化財に指定。江戸後期に無断で購入されたことで一時境外に預けられたという逸話があります。「百貫みこし」「けんかみこし」と呼ばれ、豪快な担ぎが特徴です。