秩父神社大祭御旅所

埼玉県 西武秩父駅

秩父神社大祭御旅所は、埼玉県秩父市熊木町に鎮座しています。秩父鉄道御花畑駅から徒歩5分ほどの距離にあり、アクセスも非常に便利です。秩父市役所庁舎が目の前に見えます。
ここは秩父地方最大の祭りである「秩父夜祭」において、屋台が集結する重要な場所として知られています。毎年12月に行われるこの祭りは、京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並び、日本三大曳山祭の一つに数えられています。その中心的な舞台の一つが、この御旅所です。秩父市の公式ホームページによると、創建の歴史は寛文年間（1661～1672）にまで遡るとされ、長い歴史の中で地域の人々の信仰とともに歩んできました。

私自身、これまで秩父夜祭に実際に足を運んだことはありませんが、幼いころからその名はよく耳にしていました。父が会社の旅行で秩父を訪れた際に、祭りの壮麗さやにぎわいを楽しんできたという話を聞いたのを今でも覚えています。そのときに「秩父夜祭」という言葉が強く印象に残りました。テレビ番組『笑点』でおなじみの林家たい平師匠も、地元秩父の出身として、この祭りを折に触れて紹介し、誇りをもって発信されています。秩父夜祭は、地域の誇りであり、冬の風物詩として全国から多くの人々を惹きつけてやまない行事です。この御旅所もまた、市指定史跡として秩父の歴史と文化を今に伝える貴重な存在となっています。

秩父市役所駐輪場にある神社。
離れてみるとお寺の鐘楼の様にも見えます。社殿の代わりに祀られている亀型石像は妙見様の乗り物と言われています。また秩父神社の女神と武甲山の男神が出逢う場所と言われ秩父祭では笠鉾がこの御旅所の前に一堂に揃うとのこと。
秩父三部作のアニメ映画「空の青さを知る人よ」ではあか姉とみちんこの職場が市役所のため御旅所も写り込んでいます。私も聖地巡礼を兼ねて参拝しました。

毎年12月の秩父夜祭に屋台6基が曳き揃えられ、武甲山の龍神様(男神)と秩父神社の妙見様(女神)が一夜の逢瀬を果たす場所がこの御旅所です。

武甲山中腹にある龍神様が住むといわれる神域"大蛇窪"と秩父神社を結ぶ南北のライン上に鎮座しているので、御旅所から武甲山を遥拝すると山頂から少しずれていることがわかります。
また、御旅所には亀の子石があり、夜祭ではこの亀の背に大幣束を立てる神事が行われます。この亀の子石はいわゆる玄武神で、妙見様の神使になります。

この日はお世話になっている大國神社の宮司様のおすすめで秩父にやってきました。まずは武甲山を遥拝し、龍神様にご挨拶をと思い御旅所に上がりました。