長弓寺へのアクセス

奈良県 学研北生駒駅

奈良県・大阪府寺巡りの2寺目は、1寺目と同じ生駒市に在る真弓山 長弓寺です。
真言律宗で、本尊は十一面観音。
この本尊・十一面観音立像は重文です。
本尊・十一面観音立像は秘仏ですが、1/1～1/3の正月三ヶ日は本堂に入れて、厨子も開帳されて拝観する事が出来ます。以前は正月三ヶ日以外でも拝観予約すれば開帳して頂けた様ですが、私が昨年？TELしてお聞きした時は、本堂内には入れるが厨子の開帳は無しという事でした。状況により変わると思われますので、正月には行けないという方は確認されるのが宜しいかと思います。それと、つい最近まで知りませんでしたが、食事付きの拝観ツアーが企画されており(それなりの費用が必要)、そのツアーに参加すれば開帳して頂けて拝観出来る様です。

伝えによれば、聖武天皇の勅願により行基が730年に創建。桓武天皇の時代に藤原良継が中興し、伽藍を建立したとの事です。以上は伝承の域を越えませんが、棟木墨書により現本堂は1279年に建立されたのは明らかであり、西大寺を再興した叡尊が再興した。その後、応仁の乱に巻き込まれ、織田信長に寺領を没収されたりしたが、再興し現在に至ります。また、多数の塔頭があったとの事ですが、現在は薬師院、円生院、法華院の3つで（宝光院は無住）、無住の長弓寺を維持・管理されています。

枚方大和郡山線から参道に入り、鳥居をくぐり、山門の横を抜けて直ぐ右側に15台位停めれる駐車場があります。(寺院を通り越した先にも広めの駐車場あり）いつも通りに山門まで戻って参拝です。山門をくぐって少し進むと左側に(駐車場の前)宝光院地蔵堂です。殆どの方が通り過ぎますが、堂内には地蔵菩薩、阿弥陀如来、不動明王、弘法大師が祀られており、中尊の地蔵菩薩立像は慶派仏師の康俊・康成の作で県指定文化財です。但し、網戸越しの拝観となるため結構見辛いです。参道を先へ進むと小さな池(蓮池)の縁に沿って左へ直角に曲がります。（池の手前を左へ進むと法華院ですが、後から廻ります。）曲がると参道右側に薬師院、参道左側に円生院ですがこちらも後から。先へ行くと最後の石段手前右側に鎮守社として建てられた伊弉諾神社ですがこちらも後から。石段を上がると立派な国宝の本堂です。「お正月三ヶ日に限り特別ご開帳しています ご自由に本堂に入っていただき・・・」と案内があるのですが、本堂の正面の扉は閉まっています。別の扉からなのかな？と思い、本堂の周りを一廻りましたが何処も開いていない。参ったなあ。因みに本堂の周りには鐘楼、宝蔵、大師堂があります。手は合わせたので参拝したには違いため、長弓寺の御朱印を頂くついでに開帳時刻を伺おうと薬師院へ行きました。（それぞれの塔頭寺院では個別の御朱印がありますが、長弓寺の御朱印は薬師院が担当されている模様。）御朱印を頂いている時に「開帳は10時からですから折角なので本堂に入ってお参りして行って下さい。」と。09:30だったので、あと30分。
塔頭寺院を廻り、10時に本堂前に戻るとご住職が本堂正面扉を開けられました。早速堂内に、1番乗り。内陣と外陣を格子戸で明確に区切る密教系の造り、内陣には入れませんので外陣から格子戸越しでの拝観となります。堂内は結構暗く、須弥壇までやや距離がありますので、目が慣れてから目を凝らさないと観辛いです。須弥壇の真ん中に厨子(重文)に本尊・十一面観音立像(重文)、厨子の右側に釈迦如来坐像(市指定文化財)、厨子の左側に阿弥陀如来坐像(市指定文化財)、その外側に左右2躯ずつの四天王像(市指定文化財)です。本尊・十一面観音立像は高さ約116cm、平安時代後期の作。目が吊り上がり、きりっとして若々しい感じでした。本堂左側に脇間があり、一番奥に形見観音、聖武天皇像、行基像が祀られていますが、ほぼ真っ暗で仏像が有るなあ程度でした。
塔頭寺院が4院あるため境内はかなり広いだろうと思って行きましたが、それ程境内は広くなく、塔頭寺院が密集している感じですので割と早く廻れました。