熊野神社

長野県 宮田駅

大久保区から中越へ行く坂道の麓フモトで字日向アザヒナタという地籍チセキに祀マツってある。お宮は南向きで、杉、桧ヒノキ、欅ケヤキ、桜などの木々に囲まれていて良い景観である。創立は古く熊野信仰が天竜川をさかのぼって来た頃で、平安の末期か鎌倉の初期当たりに、土地の有力者が熊野那智ナチ大社から分祀ブンシして祀り信仰したものと思われる。初めは修験道場シュケンドウジョウであったものが、後には集落の産土神ウブスナガミとなっている。本殿は間口283.5cm、奥行92.5cmで、材は桧と松で三間社ゲンシャ流れ造りとなっている。江戸期の作で保存状態が良く美しい。覆オオイ殿と拝殿とは昭和41年(1966)に改築し、鳥居は昭和55年(1980)に建て替えられた。いずれも新しいものである。また、舞台はもと茅葺カヤブきで、保存が困難であったため取りこわされて一時期はなかったが、昭和59年(1984)に再建した。