元町厳島神社のお参りの記録(2回目)
神奈川県石川町駅

元町ショッピングストリートで行われるパレードを見に足を運びました。普段からこのエリアに頻繁に来るわけではないので、目に映る光景一つひとつが新鮮で、歩くだけでも小旅行のような気分です。元町通りにはブランドショップやカフェ、老舗の店舗が軒を連ね、横浜らしい洗練された雰囲気が漂っています。その華やかな通りを練り歩くパレードは、土地の魅力をいっそう際立たせ、訪れる人々を楽しませていました。

そのパレードの通り道からすぐ近く、商業の賑わいの中に鎮座しているのが厳島神社です。実は20分前に中区羽衣町鎮座の厳島神社に参拝したばかりで、同じ社号の神社を続けて参拝するのは自分にとって極めて珍しいことでした。ショッピング街の一角に佇むこちらの厳島神社は、まさに街とともに呼吸しているかのようです。賑やかな歓声や音楽の響きの合間に鳥居が現れると、ふと別世界への入口を見つけたような感覚を覚えました。

拝殿へ向かう参道は長くはないものの、途中に数段の石段があり、その頭上には新緑がこんもりと枝を広げています。ちょうどアーケードのように覆うその緑が春から初夏へ移ろう季節を鮮やかに演出していました。街路の熱気からほんの少し離れるだけで、涼やかな木陰の気配が広がり、まるで時間がゆっくりと流れ出すように感じられます。

普段は買い物や観光を目的に訪れる人が多い元町ですが、このようにパレードや季節の催しとあわせて参拝すると、街の文化と歴史の両方に触れられるようで、一段と深い魅力を味わえました。にぎやかさのすぐ裏側に、静けさと信仰の空間が同居している――それこそが、この厳島神社の存在意義なのかもしれません。