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でわじんじゃ

出羽神社の御由緒・歴史
岩手県 水沢江刺駅

ご祭神《主》倉稲魂命
ご由緒

出羽神社の創建は延暦年中(797頃)坂上田村麻呂が東夷東征の際、羽黒山大権現(山形県鶴岡市)に戦勝祈願をした所、俘囚の長であるアテルイを討つ事が出来た事より、大権現を勧請した事が始まりとされます。アテルイは宝亀7年(776)、延暦13年(789)、延暦20年(801)と朝廷軍と戦い最終的に坂上田村麻呂に捕らえられ平安京で斬首されます。貞観年間(859~877年)に高僧として知られた慈覚大師円仁が弥陀、薬師、観音像を奉納したとも云われ、平安時代には神仏習合の形態になったのかも知れません。平安時代後期の康平3年(1060)には源義家が再興し江刺郡の総鎮守となり広く信仰される事になりました。
出羽神社は仙台藩が江戸時代中期の安永年間(1772~1781年)に領内の地誌としてまとめた「安永風土記御用書出」にも羽黒権現と名前が出てきており、古くから信仰があった事が窺えます。現在の出羽神社の本殿は文化2年(1806)に建てられた一間社流造の古建築で、拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、桁行5間、張間3間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り。境内には鐘楼(切妻、鉄板葺き、外壁は柱のみの吹き放し)があるなど神仏習合の名残が見られます。境内周辺には土塁や空堀が散見され中世の館跡とされます。

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