投稿日:2026年02月28日(土) 15時56分49秒
この御守に入れてあるふわふわの綿のようなものは、お蚕様が繭を作る際いちばん初めに出す糸で、「生皮苧(きびそ)」や「緒糸(ちょし)」と呼ばれるものです。
お蚕様が一生分の桑の葉を食べ終え、いちばん生命力がみなぎっている状態で作り出す糸であり、繭の最も外側で外敵や環境の変化などから命を守る大切な糸です。
しかしながら、この糸は染めたり織ったりすることが難しい荒さがあるため、絹糸をつくる際には取り除かれてしまうことが多いと言われます。荒さはあるものの、繭を守るための保湿性に優れた成分が多く含まれることが分かっており、ボディタオルや化粧品などに再利用されています。
ひとつの繭からほんの少しだけとれるこの糸を、当神社で初めてのお蚕様が繭を作ったときからずっと集めてまいりましたが、この度このような形で数を限り、御守としてお分ちすることとなりました。
芋虫の姿から美しい蛾の姿へと変わるとき、不安定なお蚕様の命を守るこの糸が、みなさまの強い守りとなりますようにご祈願したものです。「きびそ」の名に、当神社名から「氣」、お蚕様が作った糸そのままの美しさから「美」、命を外から守る糸にちなみ「装」の字をあて、「氣美装守」といたしました。