令和六年三月御朱印　金魚とオリーブ

　今月の御朱印にあしらいますのは、三月三日の「金魚の日」と、三月十五日の「オリーブの日」にちなんだものとなります。
　中国原産の金魚は十六世紀頃に日本にもたらされ、江戸時代には庶民に愛された最古のペットと言われます。当時から、日本の気候は諸外国に比べ突発的な天災が多い地域であったとされ、厳しい自然とともに生きる中で、美しい自然の一部分を切り取って愛でるようになったと言われます。箱庭や盆栽、金魚鉢などがその例えとしてあげられます。
　三月三日はひな祭りの日として広く知らておりますが、江戸時代この日にひな人形とともに金魚が飾られていた文化があるため「金魚の日」ともされているそうです。ひな祭りが本来は「形代（かたしろ）」という自分の分身に、自身の罪穢れをうつし海や川に流して祓い清めた「流し雛」が起源であることから、水にゆかりある生き物をひな人形とともに飾っていたことによると言われます。
　また三月十五日は、昭和二十五年（1950年）に昭和天皇が香川県小豆島を御巡幸の際、オリーブの種をお手播きされたことにちなみます。お手巻きされたオリーブは「小豆島　オリーブ公園」にあり、今では立派な大樹となっております。花言葉は「平和」です。
　ご参拝の皆様が、神様方のお護りのもとにお健やかで平穏なひと月を過ごされますようお祈り申し上げます。